| 研究概要 |
ValvoーPumpは軸流ポンプであり,モ-タとインペラからなる。モ-タは出力および大きさから選定した。平均負荷圧120mmHgに対して,流量5l/minを拍出する時,心臓の実効仕事は1.3Wである。ValvoーPumpは無拍動ポンプであるので,圧120mmHgに対して流量5l/minを得るためには,やはり最大出力1.3Wが必要である。
ValvoーPumpは心臓弁の位置に埋め込まれるので,モ-タの大きさは,外径25mm以下,長さ50mm以下でなければならない。市販のモ-タの中から,Inland motor model RBEー400を選定した。これは,DCブラシレスモ-タである。
モ-タのロ-タは外径23mm,長さ22mmのステンレス製ハウジングに収められている。モ-タのシャフトはロ-タに取り付けられている。シャフトは回転運動だけを行うよう2つの小型ボ-ルベアリング(外径6mm,内径2mm=MR62および外径6mm,内径3mm=MR63)により支持されている。モ-タはテフロンシ-ル(Bal Seal Engineering Co.,BalーSeal)により防水される。市販の10枚羽根の塩ビ製プロペラをモ-タのシャフトに取り付けた。4枚の案内羽根をモ-タハウジングの外表面に固定した。流体は回転するプロペラにより軸方向に流され,案内羽根に流れ込む。羽根における速度の放射方向成分は圧に変換される。流体は速度の軸方向成分のみを持ってValvoーPumpを離れる。
結果は,圧45mmHgに対して,流量11.5l/minが得られた。後負荷圧の増加にともない,流量は減少した。圧60mmHgに対して流量5l/minが得られた。
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