研究課題/領域番号 |
01870084
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
土井 豊 朝日大学, 歯学部, 助教授 (40116067)
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研究分担者 |
清水 紀子 朝日大学, 歯学部, 助手 (00210865)
足立 正徳 朝日大学, 歯学部, 助手 (60076057)
若松 宣一 朝日大学, 歯学部, 助手 (00158594)
後藤 隆泰 朝日大学, 歯学部, 講師 (30121320)
森脇 豊 朝日大学, 歯学部, 教授 (90028738)
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キーワード | 人工代用骨 / アパタイト / コラ-ゲン / 生体親和性 / アルカリフォスファタ-ゼ / 多孔体アパタイト / 架橋体 / 複合化 |
研究概要 |
再線維化したコラ-ゲンにリン蛋白を架橋し、アルカリフォスファタ-ゼ処理したものをβ-グリセロリン酸カルシウム溶液に浸すと、コラ-ゲン線維近傍の無機リン酸濃度を他の部位に比べ相対的に高めることができ、コラ-ゲン線維上にアパタイトを優先的に析出させ得ることが明らかとなった。β-グリセロリン酸カルシュ-ム溶液とアルカリフォスファタ-ゼ溶液にコラ-ゲン架橋体を日々、二週間交互に浸漬して得た試作品としてのアパタイト-コラ-ゲン複合体の諸性質を調べると、析出したアパタイトの性状は種々の点(結晶子の大きさ、形状、炭酸イオン含有量等)で骨アパタイトに酷似しており、重量比で約60%のアパタイトを含むことが示された。しかしながら。この重量比は平均的な値を示したもので、走査型電顕等で複合体を観察すると微視的視野においてはアパタイトが大部分の部位もあり必ずしも均一に分布していないことが示された。現在この点を克服するために、浸漬時間を短くし、一度できた複合体に再びコラ-ゲンを含浸させ、上述の操作を繰り返し、コラ-ゲンとアパタイトの分布が均一になるように努力している。さらに、従来まで研究を続けてきた自己硬化型アパタイトセメントより多孔体アパタイト硬化体を成形し、これにコラ-ゲン線維を含浸させ、上述と同様の実験を試み複合化を進めている。多孔体アパタイトに含浸されたコラ-ゲンにリン蛋白を架橋し、このコラ-ゲン線維上に析出したアパタイトと既存のアパタイトの結晶融合を図り得れば、機械的強度に優れた、しかも生体親和性に優れたアパタイト-コラ-ゲン複合体を試作し得るものと思われる。
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