研究課題/領域番号 |
01870085
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
佐々木 武仁 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (90013896)
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研究分担者 |
雨宮 勇 日本カーバイド工業, 魚津研究所, 所長
土門 正治 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (60014198)
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キーワード | 放射線治療 / 細胞増殖 / 治療効果予測 / 化学療法 / スフェロイド |
研究概要 |
本年度は以下の3項目について研究を行なった。 1.人工魚卵様球状体作製装置の試作 アルギン酸ナトリウム液(約1%)を内径約100ミクロンの針先から加圧(約0.12kg/m^2)下で滴下し、針先の外側をジェット噴射式に空気を噴射すると、その圧力と針の内径に応じた大きさの小滴が得られることを実験的に確かめた。そのような実験系で作成した小球体を塩化カルシュ-ム液に落下させ、一定時間後にフィルタ-上でトラップする装置を作り、実際に直径約500ミクロンの小滴を安定に作成する装置を試作した。今後、直径を安定した状態で調節出来るようにすること、無菌的に行なえることを目的に研究を進める計画である。 2.球状体に封入した癌細胞の増殖 アルギン酸ナトリウムの滴下法で作成した直径約4mmの球状体に封入した癌細胞はポリカチオンポリマ-とポリアニオンの被膜形成後に、内部のゲルを可溶化することによって、細胞増殖のスペ-スを確保できた。この球状体を培養すると、内部の癌細胞は増殖できたが、細胞が自由に移動できる程可溶化が完全ではなかったので、この点改良する必要がある。 3.細胞生存率の測定法 24穴のマルチウエルプレ-トに種々の細胞数をプレ-トし、X線を段階的に照射すると、細胞増殖は線量に応じて抑制された。細胞を染色後にウエル毎の平均濃度を画像解析装置を用いて定量化することにより、細胞生存率が推定できることが明らかになった。
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