研究課題/領域番号 |
01870100
|
研究種目 |
試験研究
|
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
高野 達哉 帝京大学, 薬学部, 教授 (40124995)
|
研究分担者 |
古川 欽一 東京医科大学, 教授 (80074508)
柳生 靖子 帝京大学, 薬学部, 助手 (60211611)
峰尾 千恵子 帝京大学, 薬学部, 助手 (00190710)
佐藤 隆一郎 帝京大学, 薬学部, 助手 (50187259)
今中 常雄 帝京大学, 薬学部, 講師 (50119559)
|
キーワード | 人工血管 / ダクロン / テフロン / コラ-ゲン / フィブロネクチン / 内皮細胞 / 平滑筋細胞 / エラスチン |
研究概要 |
血管壁モデルを培養系で作製するために、従来用いられてきた人工血管の素材であるダクロン、テフロン布を支持体として用いる代わりに、蟻酸、酢酸処理により、細胞等の可溶性タンパク質を抽出したブタ、イヌ、ウサギ大動脈を用いることにした。このようにして調製した支持体に、collagen、fibronectinなどをゲル化し、支持体の中に平滑筋細胞を生着させた。さらに、平滑筋層の上に基底膜に相当するcollagen層を作製し、その上に内皮細胞を培養したところ、不完全ながら血管壁類似の構造を構築することができた。 具体的には、 (1)ブタ、イヌ、ウサギなどの小口径大動脈を、蟻酸、酢酸処理により、細胞成分、可溶性分などを抽出除去し、血管壁構造体であるelastin層を残し、これを平滑筋細胞、内皮細胞培養のための支持体とした。 (2)collagen、fibronectin等の細胞間物質を(1)により調製した支持体に浸潤し、ゲル化した。 (3)(2)で調製した構造体に平滑筋細胞を培養構築した。 (4)平滑筋層の上にfibrinogen、fibronectin、laminin、あるいはcollagenなどを用いて基底膜に相当する構造体を構築した。 (5)培養した平滑筋の上に作製した基底膜に内皮細胞を培養した。 以上の結果、まだ動脈片であり、不十分ではあるが、平滑筋細胞層としての中膜を持つ血管壁構造を培養系で作製することができた。
|