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1990 年度 実績報告書

人工知能の応用による非侵襲的超音波心筋組織性状診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 01870108
研究機関大阪大学

研究代表者

武田 裕  大阪大学, 医学部附属病院, 助教授 (20127252)

研究分担者 松山 泰三  大阪大学, 医学部附属病院, 医員
北畠 顕  大阪大学, 医学部, 助教授 (00124769)
井上 通敏  大阪大学, 医学部附属病院, 教授 (30028401)
キーワード超音波組織性状診断 / 拡張型心筋症 / インテグレイテッド・バックスキャタ-
研究概要

前年度までに、我々は超音波心筋組織性状診断のために新たに開発した2次元RF信号収集解析装置を用いて、急性虚血心筋について検討を行なってきた。これらの検討により、拡張末期と収縮末期のインテグレイテッド・バックスキャタ(IB)の平均値および拡張末期と収縮末期のIBの差が急性虚血心筋における後方散乱特性の経時的変化を鋭敏に反映するパラメ-タであることが示唆された。
今年度、我々は臨床応用を目的とするため、上述の後方散乱特性のパラメ-タを臨床現場で非侵襲的に計測するシステムをさらに新たに開発し、心筋症患者と健常例の差について基礎的検討を行なうことを目標とした。前年度までは、摘出心筋標本を対象としていたが、ヒトに対して非侵襲的に超音波散乱特性を計測するためには、体表面から胸壁を通して超音波ビ-ムを投入せざるを得ない。このため、心筋に到達する超音波ビ-ムの強度、散乱後の減衰などの条件により、IBの計測値は非常に困難となる。
我々は、この制約を克服するため、超音波診断装置からビデオ信号の形で信号をとりだし、汎用UNIXワ-クステ-ション上で信号をデジタイズし、信号強度を計測し得るシステムまず構築した。Mーモ-ド超音波像において同一超音波ビ-ムにより得られた左室心腔内血流ドプラ信号を計測し、IBを基準化を行なった。本システムにより、左室後壁、心室中隔のそれぞれについて、拡張型心筋症症例と健常例のIBを比較したところ、拡張型心筋症例ではいずれのIBも高値であった。
現時点では、さまざまな要因により、臨床の場で安定してIBを計測することが困難な状況であるが、IB計測値に影響を与える要因とその程度についてさらに検討し、ア-チファクトの影響の少ない感心領域の設定等についてナレッジ(知識)ベ-スを構築する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Akira Kitabatake: "Differentiation between Nontransmural and Transmural Myocardial Based on Quantitive Analysis of the Angle Dependence of Ultrasonic Backscatter." American Journal Noninvas Cardiol.4. 97-103 (1990)

  • [文献書誌] 西岡 浩嗣: "超音波インテグレイテッド・バックスキャタ-による貫壁性心筋梗塞と非貫壁性心筋梗塞との鑑別診断の試み" 超音波医学. 16. 319-326 (1989)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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