研究課題/領域番号 |
01870110
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
矢田 俊彦 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (60166527)
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研究分担者 |
田中 弘允 鹿児島大学, 医学部, 教授 (80041292)
反町 勝 鹿児島大学, 医学部, 教授 (70036440)
加計 正文 鹿児島大学, 医学部, 助手 (90214270)
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キーワード | 同時測定装置 / パッチクランプ / 顕微測光 / 細胞内カルシウム / 単一膵β細胞 / グルコ-ス |
研究概要 |
1.同時測定装置の試作 本年度は光学的測定と電気的測定を各々発展させることに主眼をおいて以下の開発を行った。 (1)購入した励起2波長切替装置の切替波長数を増加し切替速度を高め、励起4波長高速切替装置を試作した。 (2)多重染色した細胞からの複合光シグナルの分離・測光のため、光シグナルの波長による4分割装置を試作した。 (3)fura-2を用いた細胞内Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>])の測定などに際し、2波長励起に対応した2蛍光の比を算出し実時間で出力する電気回路を作製した。 (4)5種の光学的シグナルと1つの電気的シグナル(チャンネル電流)を各々の測定時刻と連動して採取・処理しデ-タレコ-ダ-に同時記録させる装置を試作した。 (5)Xeランプ・波長切替装置の雑音・振動を電気的・光学的測定から排除するため、これらの顕微鏡本体から分離し両者を光ファイバ-で連絡する装置を試作した。 (6)高性能増幅器とマニピュレ-タ-の導入によりパッチクランプ測定の精度の向上を行った。 2.単一膵β細胞における光学的電気的測定 応答性の優れた単一膵β細胞の調整法を確立しこれまでに以下の知見を得た。 (1)グルコ-ス刺激に対し[Ca^<2+>]は直ちに減少し約3分後鋭い増加を示した。 (2)この時間経過に対応してATP依存性Kチャネル抑制とそれに続くCaチャネル活性化が観察された。 (3)これらのCaチャネル活性化と[Ca^<2+>]増加は共にL型Caチャネル阻害剤Nitrendipineによって抑制された。
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