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1989 年度 実績報告書

フィチン酸及びその中間分解生成物の迅速定量法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 01880018
研究種目

試験研究

研究機関東京都立立川短期大学

研究代表者

吉田 勉  東京都立立川短期大学, 食物学科, 教授 (90073543)

研究分担者 宮沢 栄次  成城短期大学, 教養科, 助教授 (10119365)
篠田 粧子  東京都立立川短期大学, 食物学科, 助手 (40132055)
キーワードフィチン酸 / ミネラル / イオンクロマトグラフィ- / イノシト-ルリン酸
研究概要

飼料中のフィチン酸ナトリウムが、ラットの消化管内でCa、Mg、Fe、Zn、Mnなどを不溶化し、Znに於いては、骨中蓄積量も低下させることはすでに報告したが、また同時に、消化管内でフィチン酸の多くが分解されるという事実も観察している。フィチン酸の分解は、糞中に残存するフィチン酸(イノシト-ルー6ーリン酸=IP_6)の量で論ぜられることが多い。しかし、ミネラル吸収阻害作用に差があると考えられるフィチン酸の分解生成物であるイノシト-ルー5ーリン酸〜イノシト-ルー1ーリン酸(以下IP_5〜IP_1と略す)の働きについては、その定量法が確立されていないためにほとんど考察されない。そこで、これらフィチン酸及び分解生成物の簡便かつ迅速な分離定量法の確立を試みた。現在、主に行なわれているフィチン酸及び分解生成物の分着定量法は、(1)イオン交換カラムクロマトグラフィ-、(2)細管式等速電気泳動、(3)HPLCなどである。フィチン酸及び分解生成物の標品はフィチン酸ナトリウム(Sigma社製)を6NーHClで加水分解した後、減圧乾固して得たものを用いた。IP_6〜IP_1のうち、IP_6〜IP_3の分離定量については、HPLCイオンクロマトグラフィ-で間接吸光度法を用いることにより、成功した。しかし、この方法では、IP_3とIP_1の分離は困難であった。またフィチン酸(IP_6)を多量に含む試料の場合(多くの試料がそうであるが)Retention timeの差が小さいため、IP_6とIP_5以下の分解生成物の分離が困難となることが判った。従って現在の分析法においては、試料を3つの画分、すなわち、(1)IP_6の画分、(2)IP_5とIP_4を含む画分、(3)IP_3〜IP_1を含む画分に分けた後に、更に各画分の分離・定量を行う必要がある。この点については、今後検討を加える予定である。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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