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1991 年度 研究成果報告書概要

固定化柿渋を利用する含ウラン,トリウム廃水の処理と資源のリサイクル化

研究課題

研究課題/領域番号 01880027
研究種目

試験研究

配分区分補助金
研究分野 原子力学
研究機関宮崎医科大学

研究代表者

坂口 孝司  宮崎医科大学, 医学部, 教授 (20040876)

研究分担者 中島 暉  宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (10041857)
研究期間 (年度) 1989 – 1991
キーワード固定化柿渋 / タンニン系ウラン吸着剤 / ウランの回収 / 含ウラン廃水の処理 / トリウムの回収
研究概要

世界的にエネルギ-資源の枯渇が予想される現在,ウラン,トリウムなどの未利用核燃料資源の開発利用は,われわれ人類に課せられた重要な研究課題である。一方,核燃料資源の精錬,加工に伴って排出されるウランなどの放射性核種は人類の生存に大きな脅威を与えている。
当研究グル-プは,タンニンなどのポリヒドロキシフェニル基を多数もっている生体系物質が優れたウラン吸着能をもっていることを見出し,これらの基礎的知見にもとずいて,柿渋などのタンニン系化合物を基材とする新規のウラン吸着剤を開発した。なかでも柿渋タンニン系吸着剤(固定化柿渋)は極めて優れたウラン吸着能を示し,1gの吸着剤当りに1.7gのウランを吸着することができる。
平成元年度から動力炉・核燃料開発事業団人形峠事業所の協力を得て,ウラン含有廃水からのウラン回収の現地テストを行い,次の成果を得た。(1)該吸着剤は10〜15ppbレベル,数十ppmレベルの廃水中のウランを効率的に回収除去することができる。(2)該吸着剤に吸着されたウランは0.1N程度の希酸によって容易に脱着することができ,吸脱着操作を繰り返し行うことができる。含ウラン廃水からのウラン吸脱着を17回繰り返しても該吸着剤のウラン吸着能の劣化はほとんど認められない。(3)該吸着剤はpH5〜8の広い範囲でウランを吸着することができる。これらの基礎的知見にもとずいて,本法の実用化のための基礎条件を解析した。その結果,該吸着剤は,バッチ法,カラム法によるウランの回収除去に適用できること,ベット多段処理方式,軟質ゲル固液処理方式などの方式で固定化柿渋吸着剤と含ウラン廃水との固液接触を容易にすることにより,極めて効率的にウランを回収できることが明らかになった。
以上の研究により,固定化柿渋は含ウラン廃水の処理に実用化できることが示唆された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] T.SAKAGUCHI,A.NAKAJIMA: "Recovery and Removal of Uranium by Using Microorganisms and Biological Substances" Proceedings of the International Symposium on Environmental Controls in Metqllurgical Industries and Scrap Metal Recycling. 67-77 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] T.SAKAGUCHI,A.NAKAJIMA: "Recovery of Uranium by Tannin Immobilized on Matrices which Have Amino Group" Journal of Chemical Technology and Biotechnology. 47. 31-38 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] T.SAKAGUCHI A.NAKAJIMA: "Recovery of Uranium by Biological Substances" Proceedings 2nd International Conference on Separations Science and Technology. 1. 331-336

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] T.SAKAGUCHI A.NAKAJIMA: "Recovery and Removal of Uranium by Using Biosubstances" XVIII International Mineral Processing Congress. (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] T. SAKAGUCHI, A. NAKAJIMA: "Recovery and Removal of Uranium by using Microorganisms and Biological Substances" Proceedings of the International Symposium on Environmental Controls in Metallurgical Industries and Scrap Metal Recycling. 67-77 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] T. SAKAGUCHI, A. NAKAJIMA: "Recovery of Uranium by Tannin Immobilized on Matrices which Have Amino Group" Journal of Chemical Technology and Biotechnology. 47. 31-38 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] T. SAKAGUCHI, A. NAKAJIMA: "Recovery of Uranium by Biological Substances" Proceedings 2nd International Conference on Separations Science and Technology. 1. 331-336

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] T. SAKAGUCHI, A. NAKAJIMA: "Recovery and Removal of Uranium by using Biosubstances" X VIII International Mineral Processing Congress. (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1993-03-16  

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