研究概要 |
1.CPU一体化3次元グラフィックス装置“IRIS"を購入し、基本性能テストを行った。 現在、図形表示プログラムQUANTA、分子動力学計算プログセムCHARMMが自由に使える状態となっている。 2.今までVector Generalディスプレイ上で動いていた“FRODO"と称する電子密度適合プログラムをIRISに移動することに成功した。 これにより、蛋白質の電子密度分布図の解釈が飛躍的に容易になった。 3.マウスのβーインタ-フェロンについては、3.OA分解能の電子密度分布図の算出に成功し、世界ではじめて、その立位構造を解明することが出来た。 また、分子動力学を併用したプログラムであるXPLORを動かして、この構造の徹底的な精密化を行うことに成功した。 4.リボヌクレア-ゼMsについては、その3'GMPとの複合体の立体構造を解明し、2.5A分解能で精密化することに成功した。 更にGpC,ApCとの複合体について同様な研究を行い、リボヌクレア-ゼの分子識別の機構を解明することが出来た。 5.上記の3.のマウスのβーインタ-フェロンを基にして、上記の1.のQUANTA,CHARMMの支援のもとに、ヒトβーインタ-フェロンま構造を類推することが出来た。 6.タンパク性プロテア-ゼ・インヒビタ-SSIとその標的酸素サブチリシとの複合体は分子量が約8万となる。したがって、従来、その構造精密化は、極めて困難であったが、今回の研究によって確立した上記の1.,2.のシステムにより、その完全な構造精密化に成功した。
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