研究概要 |
1.早期産褥婦の授乳用椅子の最終的な設計を行うための諸条件を抽出するため,実験用椅子からの結果をもとに,スタディ-モデルを作成.これは今まで検討してきた基本条件や問題点をとりまとめ,さらに詳しく解析し椅子の機能条件など設計を行う場合の要因を決定するための実験装置である.スタディ-モデルにおける評価項目を設定し評価の方法までを提案した. 2.スタディ-モデルを用いた筋電図による筋活動の測定を行い,座面の高さ,座面角度および背もたれ角度のうちいづれか1点を変数とし,それぞれの比較検討を行った.その結果,椅子の機能条件は座面高30.0cm±〓・座面角度5°±〓・背もたれ角度25°±〓とする必要があり,また人体寸法から座面の大きさが42.0〜46.0cmが適当と判断できた. 3.褥婦が座る椅子の機能条件の目的は,至適姿勢の維持・操作性・モ-メントと支持点への対処・クッション性・安全性・動作への対処・安定性・介助者との関係・疲労度・その他である.そのためこれらに関して本年度抽出した条件をもとに,また前年度研究した動作性・人体寸法・意識調査の結果などをもとに,椅子の機能条件を絞り,さらにデザイン条件を検討するため基礎的デザイン形状の抽出を行い,設計のポイントを踏まえ第1次案としてエスキ-ス的であるが提案できた. 授乳専用の椅子の基本デザインの指向性を調査し,基本デザインを決定し,第1次案の設計を煮詰め試作し検証を行う.最終手直し後に製品化する.
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