研究概要 |
研究代表者越谷は、今回の研究課題に関して、以下のような2つの結果を得た。 まず初めに、今回の研究課題「有限群の表現論」の分野で最も重要と思われている「ブルエ予想」についての新しい結果を得た。ここでは、考える不足群が位数9の基本可換群の場合の主ブロックに対して、ブルエ予想を完全に解いた。これは一流国際学術雑誌Journal of Algebra(Academic Press,アメリカ)に掲載された。 次に、やはり同じブルエ予想に関しての別の新しい結果を得た。これは上記の場合とは違い、非主ブロックに対してのブルエ予想を考え、いくつかの重要な離散的単純群の場合に、この予想を解いた。この結果は、一流国際雑誌Journal of Pure and Applied Algebra(Elsevier,アメリカ)に掲載された。 さて、今度は研究分担者である(Lu, Ziqun)ルー・ジーグンの研究成果に関して述べる。 まず1つ目として、「有限群の表現論」における古くからの非常に重要な理論である「アイザックス・グラウバーマン対応」に関してのルーによる新しい結果がある。これは、この対応が普通の表現のみに関しての理論であることを、射影表現と呼ばれるより一般的な場合についての理論に完全に拡張したものである。ルーのこの結果は一流国際学術雑誌Communications in Algebra(Dekker,アメリカ)に掲載が確定している。 次にルーは上記のように位数が互いに素である有限群たちが作用している場合のブロック理論に関する新しい結果を得た。これはブロックの不変量に関するもので、興味深い理論である。これは一流国際学術雑誌Journal of Algebra(Academic Press,アメリカ)に掲載されることが確定している。 最後に、ルーは有限群の正規部分群上での既約表現を全体の群に誘導した表現に関する新しい結果も得た。これも一流国際学術雑誌Journal of Algebra(Academic Press,アメリカ)に掲載されることが確定している。
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