研究概要 |
大気大循環や気候変動を考える上で、対流圏の成層圏相互作用は重要である.それには大気波動が大きな役割を果たしており,その中で時空間スケールが小さいため振る舞い,特性がよく知られていない重力波について現実的な境界条件を取り入れた大気大循環モデルを用いて調べている.解析時期は夏期インドモンスーンの活動が活発な6月について行っている.日本域での梅雨前線が良く再現され,特性を解析した結果を学術雑誌に投稿し掲載された.また近年の衛星観測によって熱帯大西洋上で励起源が不明な大きな重力波シグナルが見られた.この励起源についても上記モデルを用いて調べ,国際学会で発表し,アメリカの学術雑誌に投稿,受理された.他に梅雨前線帯での重力波の活動を解析し,論文投稿準備中である.それらに加えて重力波の全球的な様相と,大気大循環に果たす役割を定量的に調べており,結果を国際学会にて発表する予定である.
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