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2002 年度 実績報告書

大型土壌試料を用いる温度・水分制御可能な土壌呼吸測定装置による土壌呼吸の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01J06459
研究機関東京大学

研究代表者

橋本 昌司  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード土壌 / 土壌中有機物 / 土壌呼吸 / 炭素循環
研究概要

昨年度に引き続き、土壌サンプルを用いた土壌呼吸に関する室内実験とともに、フィールドでの観測、さらにその解析を行った。
フィールドは、タイ国にある熱帯季節林のKog-Ma試験地、及びチーク林であるMae-Mohプランテーション、日本ではスギヒノキ人工林である東京大学千葉演習林袋山沢である。前者の観測では、熱帯地域においては土壌水分の季節変化が土壌呼吸をコントロールしていることがわかってきた.後者の観測では、主に温度の季節変化が土壌呼吸をコントロールしていること、夏期の無降雨期には乾燥の影響を受けて土壌呼吸が低下することなどがわかってきた。
本試験をタイ国コグマ試験地の森林土壌に適用した。実験装置一式を日本から輸送し、タイ国チェンマイ市のRoyal Forest Departmentの協力のもと、土壌水分・温度制御下で土壌呼吸を測定した,その結果、温度の季節変化が小さい現地での観測では測定することのできない、熱帯季節林における土壌呼吸の温度反応特性を測定することができた。また同時に、深さ方向の二酸化炭素発生量の分布、およびガス拡散係数を測定することができた。今後土壌サンプルを日本に輸入し、土壌物理性・化学性を測定する予定である。
研究発表に関しては、新たに私が開発した土壌呼吸測定装置を用いて得られた土壌呼吸の温度反応特性と、拡散係数のデータをもとに、解析を加えその有効性を確認し、その結果が学会誌に掲載された,また、これまで日本では取り入れられていなかったが、海外では研究が盛んな水分・炭素・窒素循環process-based modelについて、海外で発表された100本にものぼる論文をまとめ、その結果が学会誌に掲載された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hashimoto, Shoji, Suzuki, Masakazu: "Vertical distributions of CO2 diffusion coefficients and production rates in forest soils"Soil Science Society of America. 66. 1151-1158 (2002)

  • [文献書誌] 小松 光, 橋本 昌司: "森林生態系における水・炭素・窒素循環の研究に役立つprocess-based model"日本林学会誌. 84. 54-62 (2002)

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公開日: 2004-03-26   更新日: 2016-04-21  

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