• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

アンモナイト縫合線形成過程の数理モデルの構築とそれを用いた進化パターンの解析

研究課題

研究課題/領域番号 01J08571
研究機関早稲田大学

研究代表者

松本 崇  早稲田大学, 教育学部, 特別研究員(PD)

キーワードアンモナイト / 縫合線 / DLA / フラクタルパターン制御 / フラクタル図形 / 国際情報交換 / アメリカ
研究概要

本研究の目的の一つは、フラクタル図形という観点から、縫合線形態の形成機構を理解することにある。アンモナイト縫合線をフラクタル図形ととらえた場合の最大のなぞは、分類形質として利用できる程に、同種個体間で形質がよく保存されていることである。フラクタル図形は、揺らぎが系の持つ不安定性によって増幅されることにより形成されるので、統計的な意味で同じ図形は再現できるが、分類形質として利用できる程安定したパターンを再現することは一般には難しい。本年度は、この点を念頭にフラクタルパターンの制御を試みた。
フラクタルパターン形成の数理モデルとしては、昨年度同様、拡散凝集過程(Diffusion Limited Aggregation : DLA)を用いた。縫合線パターンの形成される場として、アンモナイト殻と軟体部にはさまれた領域を、半径の異なる二つの円筒にはさまれた部分として単純化して表した。この領域は、円筒の軸方向に延びる棒によって、一ヶ所が遮られており、この棒が連室細管を模している。この領域で、DLAによるパターン形成のシミュレーションを行ったところ、この棒の両側に、常に最も大きな膨らみが得られることが分かった。これは、連室細管の両側に、最も大きなLobeが形成されるという観察と一致する。しかしながら、他の要素については、形成される場所、大きさともに制御することは出来ず、また最大のLobeについても連室細管をはさんで対称形であるとは言えない。アンモナイトの殻形態をより詳細に採り入れることでどこまでパターンを制御することが出来るか、今後検討したいと考えている。

URL: 

公開日: 2004-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi