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2003 年度 実績報告書

ショウジョウバエをモデルとした生殖細胞決定機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 01J09416
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

重信 秀治  岡崎国立共同研究機構, 統合バイオサイエンスセンター, 助手

キーワード生殖細胞 / 極細胞 / EST / ショウジョウバエ / マイクロアレイ / in situハイブリダイゼーション / トランスクリプトーム解析
研究概要

ショウジョウバエの生殖細胞は,初期胚の後極に形成される極細胞とよばれる細胞に由来する.極細胞は胚内を移動した後生殖巣に取り込まれ,生殖系列特異的遺伝子を発現し,生殖系列としてのアイデンティティを確立すると考えられている.私はこの時期の生殖巣のトランスクリプトーム情報を得ることが,生殖系列の決定機構を解明する上で有効な手段と考えており,本年度は以下の実験を行った.
1.胚生殖巣のEST解析
□極細胞でのみGFPを発現するショウジョウバエを用いてFACSにより生殖巣を単離した.この生殖巣からcDNAライブラリーを作成しEST解析を行った.計20,227ESTが得られた.
2.胚生殖巣の網羅的in situハイブリダイゼーション
□上記(1)の解析で見いだされた胚生殖巣で発現する3,000余の遺伝子全てについて,in situハイブリダイゼーションを行い,mRNAの局在を調べた.その結果胚生殖巣に選択的に発現する遺伝子を約150個見いだすことに成功した.
3.胚生殖巣のマイクロアレイ解析
□胚生殖巣で発現が亢進している遺伝子を探索するために,DNAマイクロアレイ解析を行った.(1)と同じ方法で得られた単離生殖巣のmRNAを,胚全体から得られたmRNAと比較し,発現プロファイルの比較を行った.その結果,胚生殖巣での発現が胚全体の5倍以上の遺伝子200,3倍以上の遺伝子500を見いだした.
4.トランスクリプトームデータからのデータマイニング
□上記1-3によって,胚生殖巣で発現の高い遣伝子を多数同定することが出来た.これらは生殖細胞の決定や分化に関わる遺伝子の有力な候補といえる.これらの遣伝子が全体としてどのような特徴をもっているか,ゲノムデータやFlyBaseデータベースを用いて全体の傾向を調べたところ,いくつか特徴的な機能カテゴリーに分類される遺伝子群が統計的に有意に生殖巣で発現が亢進していることが明らかになった.

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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