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2002 年度 実績報告書

ステロイド誘発骨壊死症の発生機序解析と予防法確立

研究課題

研究課題/領域番号 01J09875
研究機関九州大学

研究代表者

宮西 圭太  九州大学, 大学院・医学研究院, 特別研究員(PD)

キーワード大腿骨頭壊死 / ステロイド / FK506 / 家兎
研究概要

動物モデルを用いた病因・病態の解析
免疫抑制剤(FK506)の骨壊死発生におよぼす影響
大腿骨頭壊死症は、臓器移植時の重篤な合併症の一つである。近年、免疫抑制剤FK506 (FK)の臓器移植への導入により骨壊死発生率の減少が報告されている。本研究の目的は、臨床での骨壊死発生率減少がFK自体の直接的な効果によるものか、あるいはFK使用によるステロイドの減量効果によるものなのかを、我々が開発したステロイド単独投与家兎骨壊死モデルにおいて検討することである。GroupAは、日本白色家兎20羽にFK 0.1mg/kgを15日間筋肉内投与し、2回目のFK投与後にステロイド(Methylprednisolone acetate) 20mg/kgを1回筋肉内投与した。GroupBは、家兎15羽にFK 0.1mg/kgを15日間筋肉内投与し、2回目のFK投与後にステロイド2.2mg/kgを1回筋肉内投与した。GroupCは、家兎40羽に生食1mg/kgを15日間筋肉内投与し、2回目の生食投与後にステロイド20mg/kgを1回筋肉内投与した(コントロール)。GroupDは、家兎10羽にFK 3mg/kgのみ4日間筋肉内投与した。4週間後に大腿骨と上腕骨を採取し、組織学的に骨壊死の有無を判定した。骨壊死発生率および一羽あたりの壊死巣数は、それぞれGroupAが17羽(85%):3.0±2.0、GroupBは5羽(33%):0.4±0.6、GroupCは32羽(80%):2.0±1.7、GroupDは0羽(0%)であった。両指標とも、GroupBはGroupCより有意に低かったが、GroupAはGroupCと有意差を認めなかった。本モデルにおいて、FK自体による骨壊死発生の直接的な抑制効果は認められなかった。臨床で報告されているFKによる骨壊死発生率の減少は、FK使用によりステロイドが減量された効果であることが示唆された。

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公開日: 2004-03-26   更新日: 2016-04-21  

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