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2002 年度 実績報告書

ハンタウイルス感染症(腎症候性出血熱)の免疫介在性病原性発現機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 01J10935
研究機関北海道大学

研究代表者

荒木 幸一  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードハンタウイルス / ウイルス特異的CD8 / 細胞傷害性T細胞 / 腎症候性出血熱 / 免疫病原性 / 持続感染
研究概要

ハンタウイルス感染マウスにおける免疫応答および病態を調べるために以下の実験を行った。
1)ハンタウイルス感染マウスにおける細胞傷害性T細胞(CTL)の測定方法を確立。
ハンタウイルス感染BALB/cマウスから脾細胞を摘出し、その脾細胞をハンタウイルス存在下で5日間培養した。その後IL-2を加えてさらに2日間培養した。次に、その脾細胞を回収し抗原提示細胞(ハンタウイルス感染P388D1細胞)と4時間共培養し、抗原提示細胞から放出される乳酸脱水素酵素を測定し、細胞傷害活性を調べた。その結果、本方法によりハンタウイルス特異的細胞傷害活性を測定することに成功した。
2)重症免疫不全(SCID)マウスおよび生後24時間以内のnewborn BALB/cマウスへのハンタウイルスの感染。
SCIDマウスにハンタウイルスを感染させ、その後BALB/cマウスの脾細胞をそのSCIDマウスに移入した。感染と同時に脾細胞を移入したマウスでは、CTLが誘導されウイルスは排除されていたが、感染後2週および3週目に脾細胞を移入したマウスでは、CTLが誘導されておらずウイルスは排除されていなかった。また、感染後3週目に脾細胞を移入したSCIDマウスでは一過性の体重減少が観察され、免疫病原性の可能性が示唆された。
生後24時間以内のnewborn BALB/cマウスへハンタウイルスを感染させたところ、SCIDマウスの感染後2週および3週目に脾細胞を移入したものと同様に、CTLが誘導されずに感染が持続していた。
これらのことから、CTLの消失が持続感染成立に重要であることが示唆された。

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公開日: 2004-03-26   更新日: 2016-04-21  

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