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2003 年度 実績報告書

モジュールの構造予測に基づく蛋白質の立体構造予測法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 01J60044
研究機関長浜バイオ大学

研究代表者

関 安孝  長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 特別研究員(PD) (30377220)

キーワード蛋白質構造安定性 / モジュール構造 / 水和 / 分子動力学法 / 疎水クラスター
研究概要

蛋白質の部分構造であるモジュールが,蛋白質全体の構造安定性と折り畳みのメカニズムにどのように寄与しているかを調べるため,バルナーゼを例にとり,切離したモジュール・ペプチドの水溶液中での安定性を,マルチカノニカル分子動力学(MUCA-MD)法を用いて調べた。プログラム開発,及び計算は主に研究室の既存の計算機を用いた。また得られた大量の座標データはDATとDLTに保存した。
ポテンシャル関数とパラメータはCHARMM19を使い,溶媒の近似としてGB/SA近似の一種であるACS2を用いた。更に,MUCA-MDの重み決定法としてWangらによって提案された新しいアルゴリズムを採用した。まず,天然構造がNMR実験から明らかとなっているTrp-Cage(20残基)のMUCA-MDを行い,この方法が,モジュールの構造解析に十分な計算速度と精度を持つことを確かめた。
解析の結果,バルナーゼの6つのモジュールは,大きく3つのグループに分類できる。1つは,モジュール単独でも,一定の割合で天然構造と同様の2次構造とトポロジーを持つことが出来るM1とM5である。M5は,天然構造と類似(RMSD【approximately equal】2Å)のβ-hairpin構造を4.3%の割合で形成した。M1は,RMSD値(【approximately equal】Å)は大きいが,天然構造におけるα-helixのC末側の半分を形成し,疎水クラスター残基の多くが凝集した構造を少なくとも7%以上形成した。2つ目は,天然2次構造と非天然2次構造が混在するM2,M3である。そのうちM3は,モジユール末端間距離を天然構造の距離に制限することにより,天然2次構造の割合の上昇が観測された。最後は天然2次構造を形成せず,多くの非天然2次構造を形成し々M4,M6である。この様に,各モジュール・ペプチドの採りうる構造は,天然構造との比較において多様である事が明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takahashi Higurashi, Yuzuru Hiragi, Kaoru Ichimura, Yasutaka Seki, Kunitsugu Soda, Tomohiro Mizobata, Yasushi Kawata: "Structural Stability and Solution Structure of Chaperonin GroES Heptamer Studied by Synchrotron Small-angle X-ray Scattering"Journal of Molecular Biology. 333・3. 605-620 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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