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2002 年度 実績報告書

Chondromodulin-Iによる胚の血管系パターンの形成の制御

研究課題

研究課題/領域番号 01J60052
研究機関京都大学

研究代表者

西崎 有利子  京都大学, 再生医科学研究所, 特別研究員(PD)

キーワード血管新生抑制 / 血管系 / パターン形成 / メダカ
研究概要

本研究は、胚の血管系のパターン形成における、血管新生抑制因子Chondromodulin-I(ChM-I)の役割を明らかにすることを目的としている。昨年度はトランスジェニックマウスの作成によって解析を目指したが、異所的なChM-Iタンパクの分布が見られる個体を得ることが出来なかった。そこで本年度は、卵生で血管が容易に観察でき、多くの胚を迅速に操作できる魚類を、新たに実験系として選び研究を進めた。
まず、艀化後7日目のメダカ幼生から抽出したpolyA+RNAを鋳型にしてcDNAを合成し、5'-及び3'-RACEを行い、medaka ChM-I cDNAをクローニングした。これは全長951塩基対で317アミノ酸残基をコードしていた。このアミノ酸配列は、ゼブラフィッシュChM-Iと41%、マウスと57%相同であった。また、N末端側にII型膜貫通ドメイン、プロセッシングシグナル(RKRR)を持ち、それに続くC末端側には血管新生抑制ドメインを有していた。膜貫通ドメインはゼブラフィッシュと55%、マウスと70%の相同性がみられ、血管新生抑制ドメインはゼブラフィッシュと54%、マウスと47%の相同性がみられ、8つのシステイン残基の位置も全て保存されていた。これらのことから、ChM-Iタンパクの構造は脊椎動物の間でよく保存されていることがわかった。
Medaka ChM-I mRNAの発現は、受精後5日、艀化後7日、10日と一定して見られ、3ヶ月成魚では減少していた。現在、medaka ChM-Iの胚発生過程における、経時的、空間的な遺伝子発現の変化を調べている。来年度は、アンチセンスモルフォリノオリゴ及びmRNAの胚への注入によって、ChM-I遺伝子のノックダウン及び強制発現を行い、血管系へ与える影響を調べる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Nakamichi Y et al.: "Chondromodulin-I is a bone remodeling factor"Molecular Cellular Biology. 23(2). 636-644 (2003)

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公開日: 2004-03-26   更新日: 2016-04-21  

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