研究課題/領域番号 |
02041016
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
坂上 澄夫 千葉大学, 理学部, 教授 (40002521)
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研究分担者 |
ALDANA Manue ペルー国立地質鉱山治金研究所, 技師
CARRASCO Rau ボリヴィア国立地質調査所, 地質技師
川辺 鉄哉 千葉大学, 理学部, 助手 (60009389)
柳田 寿一 九州大学, 理学部, 教授 (70037183)
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キーワード | 中部アンデス / ペル- / ボリビア / 古生代後期 / 古生物群集 / コノドント / タルマ層群 / コパカバ-ナ層群 |
研究概要 |
今回の現地調査の主目的は2つあった。1つは最近のコノドント化石による生層序学的研究の進展に伴い、我々のこれまでの研究にもコノドントの資料を加えて検討し、総合的に生層序学的研究を完結させること、2つ目は、コパカバ-ナ層群の時代論について我々のこれまでの結論を再検討することで、とくにSuarezーRiglosら(1987)がコノドントによる研究によって主張するコパカバ-ナ層群中に石灰系と二畳系の境界を設けることについての妥当性を検討することである。 これらの目的を達成するため、調査地として1つは中部石炭系の発達するペル-国タルマ地域、他はコパカバ-ナ層群の好露出地であるボリビア国チチカカ湖周辺を選定した。 ペル-のタルマ地域では、露頭で主にコノドント解析用の試料を岩相を考慮しつつ合計29箇採集した。これらの試料については、現在室内で薬品処理によるコノドント摘出に努めている。今回タルマ層群からコノドント化石が発見されるならば、北米のみならず、世界各地とコノドントによる地質時代対比が可能となり、他地域との関連性についてより詳細なデ-タを提供できるものと期待される。 ボリビアのチチカカ湖周辺地域では石炭系と二畳系の境界についての検討をおこなった。ヤウリチャンビの丘での3ル-トの他、クヤ-ビ、ヤンプパタ、アンコライメス、マチルデの計7ル-トで詳細な観察とコノドント解析用岩石の採集をおこなった。露頭では堆積構造(スランピング、荷重痕、〓痕)などの観察から古環境を推定することが可能となった。持ち帰った岩石は現在コノドント解析のための処理と他の化石の観察のための薄片の作成に努めている。総合的な化石の検討によってコパカバ-ナ層群中に石炭系と二畳系の境界を確定することができるであろう。
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