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1991 年度 実績報告書

中国西南部のシダ植物のバイオシステマティクス

研究課題

研究課題/領域番号 02041026
研究機関東京大学

研究代表者

岩槻 邦男  東京大学, 理学部, 教授 (10025348)

研究分担者 林 尤興  植物研究所, 副教授
シン 公侠  植物研究所, 名誉教授
成 暁  昆明植物研究所, 助理研究員
武 素功  昆明植物研究所, 副教授
村上 哲明  東京大学, 理学部, 助手 (60192770)
加藤 雅啓  東京大学, 理学部, 助教授 (20093221)
キーワード海南島 / 雲南省 / シダフロラ / 植物地理 / 染色体 / 葉緑体DNA / 熱帯 / 暖温帯
研究概要

今年度は、8月上旬に岩槻, ^*中藤, ^*林および中国側の協同研究者武,林,成の合計6名が海南島に入り、熱帯性シダ植物の採集を行なった。その結果、約400点の錯葉標本を得た。同時に、中藤,林,成は染色体を観察するための根端サンプルあわせて240点を採集した。これらを中国科学院昆明植物研究所の研究室あるいは日本の研究室へもち帰って染色体を観察した。一方、8月下旬から9月上旬に村上および中国側の武,成は,日本の暖温帯と関連の深い植生をもつ雲南省昭通地区に入って採集を行なった。その結果約3000点の錯葉標本を得た。この地域ては日本との共通種が多数見られた。これらの共通性を中心に村上と成は染色体観察用の根端サンプルを200点ほと採集した。また、村上は、これらの共通性について日本と中国の間で詳しい比較をするために新鮮な緑葉を採集して昆明植物研究所へもち帰り、約50種類のシダ植物から全DNAを抽出した。そして、この全DNAを解析のため日本へもち帰った。さて、10月下旬から中国での野外調査に中国側としてずっと同行してきた成が来日し、約2ケ月間、こちらに滞在した。この間、鹿児島県屋久島,三重県尾鷲などの暖温帯性シダ植物が特に豊富な地域を村上と共に採集してまわった。この際、村上は、中国で採集したものと同じと考えられる共通種を日本で採集し、その葉から全DNAを抽出した。現在、これら両サンプルを用いて葉緑体DNAの制限酵素断片長多型解析を行なっているところである。染色体数については、採集した根端サンプルを観察することで、60〜70%のサンプルについて結果を出すことができた。染色体数については、中国産のものでも日本産のもの(すでに報告されているもの)と大部分は同じ数をもつことがわかった。中国側の〓は、別に日本に2ケ月滞在し資料標本をもとに研究を行なった。*は研究協力者。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] N.Nakato,X.Cheng,S.Wu and Iwatsuki: "Chromosome numbers of the pteridophytes in Yunnan China." Botanical Magazine,Tokyo.

  • [文献書誌] N.Murakami and Y.Hu.: "Chloroplast DNA comparison of pteridophytes between China and Japan." Botanical Magazine,Tokyo.

  • [文献書誌] X.Cheng,S.Wu,N.Murakami and K.Iwatsuki: "Fern flora of Yunnan,China" 雲南植物研究.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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