研究分担者 |
M.H.フラード グアヤキル大, 医学部, 助教授
J.ルンベア グアヤキル大, 医学部, 教授
V.V.コロネル 熱帯医学研究所, 寄生虫部, 部長
E.A.ゴメス カトリカ大, 医学部, 教授
松本 芳嗣 東京大学, 農学部, 助教授 (00173922)
片倉 賢 慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10130155)
三森 龍之 熊本大学, 医学部, 講師 (00117384)
江下 優樹 久留米大学, 医学部, 講師 (10082223)
細川 篤 琉球大学, 医学部, 講師 (10181497)
古谷 正人 高知医科大学, 医学部, 助教授 (00035437)
野中 薫雄 琉球大学, 医学部, 教授 (10039571)
JOSE Rumbea Guzman Centro Nacional de Medicine Tropical, Faculty of Medical Science, University of
VICENTA V.De Coronel Department of Parasitology, National Institute of Hygiene and Tropical Medicine,
EDUARDO A.Gomez L. Department of Tropical Medicine, Faculty of Medicine, University of Catolica San
MIGUEL H. Jurado S. Centro Nacional de Medicine Tropical, Faculty of Medical Science, University of
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研究概要 |
平成4年度に得られたデータや資料について,寄生虫学的,免疫学的,分子生物学的,病理学的ならびに臨床的見地から検討し以下の成果を得た。 1.アンデス高地のリーシュマニア症とその生態 (1)1986年に我々がAzuay県で初めて発見したアンデス高地のリーシュマニア症Chimborazo県(AlausiおよびHuigra)在住の患者からも報告した。また流行地の学童やイヌおよびサシチョウバエ等での疫学調査を実施した。 (2)Leishmania原虫をAlausiおよび採集したサシチョウバエから分離するとともに,Huigraの患者からも分離して分子生物学的手法により同定した。 2.分子生物学的知見 (1)エクアドル各地で分離したLeishmania mexicane,L.major-like,L.panamensis原虫株をパルスフィールド電気泳動法(PFGE)で分析したところ,核型変異は同国Leishmaniaの種(species)の分散を反映していることが示唆された。 (2)PCR(Polymerase chain reaction)法を患者やサシチョウバエからのLeishmania DNA検出に予備実験的に応用してみた。 3.媒介昆虫に関する知見 (1)種々の方法で採集したサシチョウバエの吸血活動やそのLeishmania原虫感染と経産率との関係について解析した。 (2)種々の採集方法を用いてリーシュマニア症の流行地9地域におけるサシチョウバエ相を明らかにした。 4.低地のリーシュマニア症流行地における臨床疫学的知見 (1)太平洋岸低地におけるリーシュマニア症の臨床像を明らかにし記載した。 (2)リーシュマニア症患者の潰よう部における二次感染を明らかにするため,バクテリアや真菌類を調査した。 5.顕微鏡ならびに電子顕微鏡的観察知見 (1)エクアドル産のLeishmania原虫に感染したハムスターについて,組織病理学的検索を加えた。 (2)リーシュマニア症患者の皮膚病変について,電子顕微鏡学的検索を加えた。 6.皮膚リーシュマニア症の治療法の開発 アメリカ型皮膚リーシュマニア症の局所療法を開発する目的で,パーモマイシン,グルカンタイム,マーキュロクローム等の殺原虫作用をin vitroならびにin vivoで検討した。
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