研究課題/領域番号 |
02041084
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
鎌田 茂雄 愛知学院大学, 文学部, 教授 (80012970)
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研究分担者 |
岡島 秀隆 愛知学院大学, 教養部, 講師 (40221139)
佐藤 悦成 愛知学院短期大学, 文科, 助教授 (30167431)
池田 魯参 駒沢大学, 仏教学部, 教授 (40052526)
鈴木 哲雄 愛知学院大学, 文学部, 教授 (70064821)
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キーワード | 中国仏教 / 西安 / 法門寺 / 終南山 |
研究概要 |
中国社会科学院世界宗教研究所(北京)において、当該地域に関する資料を収集し、さらに調査の実施方法などについて助言を受けて現地へ移動した。調査地の概略を挙げれば以下のとおりである。 終南山・大興寺・西安碑林・興教寺・香積寺・大雁塔・広仁寺・華厳寺跡(上記寺院の所在地は西安市及び長安県)千仏鉄塔(咸陽)三陽寺塔(高陵)薬王山石刻(耀県)精進寺塔(澄城)飛泉寺(白水)昭仁寺(長武)太平寺宋塔(岐山)法門寺(扶鳳)上・下悟真寺(藍田)八雲塔(周至)等の、陝西省中・南部の寺院・石窟において、各自の分担課題に従って調査活動を行った。 其の結果、特に法門寺文物の資料価値の高さを認識するに至った。1988年11月に法門寺出土品の一般公開が開始されたが、同寺文物について北京大学の李羨林教授は、「半坡遣跡・秦俑の発見に次ぐ、第三の重要文物の発見であり、歴史・文化・政治などの研究に大きな貢献をなすものである。」と高く評価しているが、この度の現地調査において其の指摘に誤りのないことを確認した。 この成果を踏まえて、次に陜西省(平成2年度調査地域)と黄河を挟んで相対する山西省の調査を行う。中原の仏教は、山西省の南部に先ず伝わり、その後次第に北上して行くが、その証左となるのが東アジアの仏教聖地として名高い「五台山」である。「五台山」はこれまで中国政府の政策により、外国人には未解放の地域であったが、1985年に解放となり、さらに1989年には「五台山文物研究所」が開設され、研究調査の面において大きく伸展するとともに、外国の研究者にも現地調査が可能となった。そのため、仏教北上の経路に即して、太原市周辺より実態調査を開始する計画である。
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