研究課題/領域番号 |
02041084
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
鎌田 茂雄 愛知学院大学, 文学部, 教授 (80012970)
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研究分担者 |
長谷川 昌弘 正眼短期大学, 宗教科, 助教授
成河 峰雄 愛知学院短期大学, 文科, 助教授 (60167559)
岡島 秀隆 愛知学院大学, 教養部, 講師 (40221139)
佐藤 悦成 愛知学院短期大学, 文科, 助教授 (30167431)
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キーワード | 中国仏教 / 山西省 / 仏教文化 / 石窟寺院 / 数学仏教 / 実践仏教 |
研究概要 |
本年は、陜西省(平成2年度調査地域)と黄河を挟んで相対する山西省の調査を実施した。中原の仏教は、山西省の南部に先ず伝わり、その後次第に北上して行くが、その証左となるのが東アジアの仏教聖地として名高い「五台山」である。 「五台山」はこれまで中国政丹の政策により、外国人には未解放の地域であったが、1985年に解放となり、さらに1989年には「五台山文物研究所」が開設され、研究調査の面において大きく伸展した。近年には五台山の仏教について数多くの研究成果が公刊されており、本調査ではそれらを参考資料としたうえで、仏教の伝播経路を逆に辿り、未調査地域である山西省南部を踏査した。 本調査は中国社会科学院の全面的支援を得ているが、特に研究協力者として下記の中国側研究者3名が全行程に同行し、日中の仏教・宗教の研究者が現地において研究成果を交換し、討議を重ねながら踏査を実施した。 中国社会科学院世界宗教研究所 丁明夷氏 山西省社会科学院五台山研究会理事 崔正森氏 山西省社会科学院助理研究員 温金玉氏 調査計画に基づいて太原市周辺より調査を開始し、次いで山西省の南部地域に範囲を広めた。調査地域内で実地踏査した寺院名等を以下に挙げる。 大仏寺・太山寺・双塔寺・多福寺・奉経寺・天龍山石窟(太原市)、玄中寺(交城県)、香岩寺(柳林県)、慈相寺・鎮国寺(平遥県)、千仏崖(霍県)、大雲寺(臨汾県)、普救寺・万固寺・栖岩寺塔(永済県)、海会寺(陽城県)、開化寺・定林寺(高平県)、南・北吉祥寺(陵川県)、正覚寺・法雲寺(長治県)、龍門寺・金燈寺・同寺石窟(平順県)、石馬寺(昔陽県)などの実態調査を実施した。 仏教が中国に伝播した経路について、従来はシルクロ-ドを経由して、長安・洛陽などの中原に伝わり、その後、黄河の下流地域や淮河の流域を経て長江流域に伝播したと考えられてきた。仏教初伝の寺と言い伝えられている洛陽の白馬寺がその経由を示している。 本研究では、寺院・石窟・碑文などの文物について現地調査を実施した結果、特に南北朝時代・隋代・唐代における仏教の中国への流入経路が明かとなり、各時代における仏教の展開形態が明確に把握できた。
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