研究課題/領域番号 |
02044008
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
木村 喬久 北海道大学, 水産学部, 教授 (60001583)
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研究分担者 |
田島 研一 北海道大学, 水産学部, 助教授 (80002252)
絵面 良男 北海道大学, 水産学部, 助教授 (80001618)
WINTON James アメリカ合衆国野生生物局, 魚類研究所・ウイルス部, 主任研究員
吉水 守 北海道大学, 水産学部, 助手 (40122915)
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キーワード | VHSV / サケ科魚類 / IHNV / HRV / 消毒薬 / 紫外線感受性 / サブユニットワクチン / 防疫対策 |
研究概要 |
本研究は1988年秋アメリカ合衆国ワシントン州の太平岸の孵化場において分離されたサケ科魚類の国際重要伝染病、ウイルス性出血性敗血症(VHS)の原因ウイルスの米国における分布状況の把握とわが国のサケマス類に対する病原性を検討すると共に、その効果的防疫法の確立を目的に実施した。今年度、先ずわが国およびワシントン州のサケ科魚類採卵親魚の魚類病原ウイルス保有状況の調査を行った。VHSVは今年度もワシントン州の2カ所の河川に回帰した採卵親魚の体腔液から分離され、さらにアラスカ州のタラ病魚からも分離された。しかしわが国のサケ科魚類採卵親魚およびオレゴン州、カリフォルニア州のサケ科魚類からは分離されなかった。次いで既往症の診断技術の開発を試み、ELISAによる血中抗体価の測定法を検討した。サクラマスのIgに対するウサギの抗血清を作成し、サケおよびカラフトマスに対する反応性を確認し、実際の採卵親魚および養魚を対象にまずせっそう病および細菌性腎臓病に対する抗体の検出を試み、本ELISA法を用いてサケ科魚類の血清中に存在する抗体の検出が可能であることを明らかにし得た。さらに各種消毒薬および紫外線のVHSウイルス不活化効果の検討を行なった。VHSVを含め供試した魚類病原ラブドウイルスは市販の消毒薬で十分不活化されたが、一部有機物の存在によって効果が低下する消毒薬があり、現場での効果的使用法の検討が必要となった。一方供試ウイルスの紫外線感受性はID99が2.0〜4.0x10^3muW・sec/cm^2といずれも高く、市販の紫外線殺菌装置を用いての不活化が可能であった。また魚類ラブドウイルスの構造蛋白のうちG蛋白の他、M_1蛋白もウイルスの感染性に重要な役割を担っていることが明らかになり、サブユニットワクチン作成に際し重要な知見が得られた。
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