研究課題
平成2年度に実施済みのセンサス調査(6か村500世帯)および農家経済調査(2か村200世帯)の成果を踏まえて、平成3年夏にオランダ側研究分担者が別途資金によりインドネシアに赴き、インドネシア側と協力して以下の調査研究を実施した。なお、研究代表者の加納は、平成3年7〜8月の1か月間、科学研究費によりインドネシアに渡航して、現地での調査への資金供給と企画調整にあたるとともに、調査の側面支援を行った。(1)センサス調査のデ-タを参考に、主に村落指導層から成る複数の家系について詳細な聞き取り調査を行い、人類学的分析に必要なデ-タを収集した。この作業はフランス・ヒュスケンとインドネシア側の調査助手3名の協力によって実施された。(2)ペ-タ-・ボ-ムハ-ルドが主任となり、ジャカルタのインドネシア国立公文書館およびボゴ-ルの同公文書館分室で、チョマル地域に関する文書史料の包括的調査を約1か月にわたって実施した。その一部には、インドネシア側からジョコ・スルヨ、日本側から加納が直接参加し、側面支援にあたった。(3)ジョコ・スルヨが主体となり、主に独立戦争期のチョマル地域の政治・社会史に関する現地での聞き取り調査を昨年から引き続き実施し、カセットテ-プ数巻分の資料を蓄積した。以上の成果は、平成4年5月までに英語またはインドネシア語のペ-パ-にまとめられ、これをもとに同年8月の総括セミナ-で討論に付される予定である。なお、当初平成3年度内に予定した日本語報告書の作成は、諸般の事情から平成4年度後半まで延期し、当面インドネシアでの総括セミナ-の準備に重点を置くようタイム・スケジュ-ルの変更を行った。
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