• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

ホヤ類における精子ー卵相互作用の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 02044053
研究機関東京工業大学

研究代表者

星 元紀  東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (20012411)

研究分担者 PINTO M.Rosa  国立酵素タンパク質化学研究所, 研究員
MARINO Rita  国家研究評義会(CNR), 研究員
DALE Brian  国立ナポリ臨海実験所, 主任研究員
DESANTIS Ros  国立ナポリ臨海実験所, 部長
千葉 和義  東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (70222130)
松本 緑  東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (00211574)
キーワードホヤ / 精子・卵相互作用 / 自家不稔性 / 濾胞細胞 / ライシン / プロテア-ゼ / αーLーフコシダ- / rDNA
研究概要

本年度得た主な知見、成果は以下の通りである。
1.マボヤでは、卵巣より得た一次卵母細胞を海水中で培養すると、先ずテスト細胞が分離し、ついで卵核胞が崩壊するが、受精能はない。さらに培養を続けると、自家、他家の区別無く受精可能となり、やがてさらに数時間たつと初めて自家不稔性となる。しかし、培養開始前に濾胞細胞を除いておくと、自家不稔性にならない。カタユウレイボヤでは、これらの変化は遥かに早く起り、培養開始後3時間の内に自家不稔性が完成する。
2.ユウレイボヤ精子の卵外被通過のためのライシン活性がプロテア-ゼの合成基質SucーAlaーAlaーPheーAMCにより最も阻害されることなどからキモトリプシン様のプロテア-ゼであると考えられる。
3.マボヤ精子αーLーフコシダ-ゼの至適pHは正常海水よりもかなり低い。精子と卵を結合させた後、海水のpHを同酵素の至適値にまで下げると、ほとんどの精子が遊離した。また卵にウシのαーLーフコシダ-ゼを反応させ、卵黄膜のフコ-ス残基をはずすと精子との結合能は低下した。さらにフコシダ-ゼの強力な阻害剤により、精子と卵の結合が阻害されるた。以上より、ユウレイボヤト同様マボヤでも精子表面のαーLーフコシダ-ゼが卵黄膜糖鎖を認識して結合する可能性が支持された。
4.マボヤ卵黄膜の主要成分60kGPについて精製、アミノ酸分析を行ったところ、この糖タンパク質は、プロリンに富み、疎水性アミノ酸を多く含むことが分かった。
5.ユウレイボヤの実験動物化のために、系統作製の遺伝子マ-カ-としてrDNAをクロ-ニングし、その主要部分の塩基配列を決定した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] MARIA ROSARIA PINTO: "Chymotrypsin-Like Enzymes Are Involved in Sperm Penetration Through the Vitelline Coat of Ciona intestinalis Egg" Molecular Reproduction and Development. 26. 319-323 (1990)

  • [文献書誌] Motonori HOSHI: "Advances in Invertebrate Reproduction 5" Elsevier, 1-583 (1990)

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi