研究分担者 |
RINGSDORF H. マインツ大学, 有機化学研究所, 教授
伊藤 研策 京都大学, 工学部, 助手 (10192494)
松岡 秀樹 京都大学, 工学部, 助手 (40165783)
北野 博巳 富山大学, 工学部, 助教授 (40115829)
SOOD A.K. インド科学研究所, 教授
曽我見 郁夫 京都産業大学, 理学部, 教授 (20065832)
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研究概要 |
特別推進研究の援助のもとに,我々は,巨視的に均一なイオン性溶液が微視的には必ずしも均一でなく,局所的に結晶様規構造が生成し,これらクラスタ-が不規則構造と共存している事実を明確にしてきた。これまでの研究により,イオン性高分子溶液の,従来測定が不可能であった超小角領域にクラスタ-の存在を示すupturn挙動をポリスチレンスルホン酸ナトリウム重水溶液に対して見い出し,Guiner法におよびモデル計算によりクラスタ-の大きさ等の定量的議論を行うことに成切した。本年度はさらに,ドイツ国ユ-リッヒ研究センタ-における超小角中性子散乱測定をポリアクリル酸等種々の合成および生体イオン性高分子溶液に対して行い,添加塩濃度,電荷密度等の影響を調査し普遍的知見を得た。また,同様の測定を京都大学に設置した超小角X線散乱装置(USAXS)によっても行い,両者の比較検討を行いつつある。 最近,インド科学研究所などにおいて,本申請課題についてコンピュ-タ-シミュレ-ションに大きな進展がみられた。その研究グル-プの指導者(Prof.A.K.Sood)を短期間招へいして共同研究を行うことができた。またさらに,Buerganstock会議及びGordon会議に参加して本研究成果を発表し討論を行い,本研究の完成に設立てた。また,分担者曽我見郁夫は,オックスフォ-ド大学とコロイド分散系につして理論計算を協同で行っており,渡英し完成に至らしめた。また,マインツ大学において脂質二分子膜の構造を熱測定法により解析し,クラ-クソン大学においては,担汁酸溶液の散乱について協同研究を行った。
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