研究課題
Waterman教授の研究室よりZanger博士が11月に来日し、研究代表者の研究室に約40日間滞在してPー450遺伝子の発現調節について共同研究を行なった。三原は7月に渡米して、Walter教授の研究室を訪問してPー450蛋白質の小胞体膜ほの組み込み機構の研究について研究打ち合せと共同研究を行なった。諸橋は8月および3月に渡米し、Waterman教授の研究室を訪問してPー450遺伝子の発現調節について研究打ち合せと共同研究を行なった。Pー450の生合成と細胞内局在化については、ミクロゾ-ム型Pー450の小胞体膜への組み込みを決定しているアミノ末端のシグナルアンカ-配列の構造要求性を無細胞系を用いて詳細に検討し、アミノ末端の配列がシグナルアンカ-として機能する構造上の条件を決定した(阪口、三原、大村)。Pー450遺伝子の発現調節については、Pー450(11β)遺伝子のプロモ-タ-領域に見出された転写調節塩基配列の一つであるAd4に特異的に結合する蛋白質因子(Ad4BP)をウシ副腎皮質の細胞核抽出液から均一にまで精製し、そのcDNAをクロ-ニングしてAd4BPの一次構造を決定した(諸橋、大村)。又、Ad4PBと特異的に結合する塩基配列がPー450(11β)だけでなく他のステロイド合成に関与するPー450の遺伝子の上流にも必ず存在することが確かめられたので、それらPー450遺伝子の発現調節においてのAd4の機能についても解析を進めている(諸橋、Waterman)。ラットのPー450(11β)遺伝子については、複数の遺伝子が染色体DNA上にタンデムに配列していることを確認した(諸橋、大村)。
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