研究分担者 |
青木 宙 宮崎大学, 農学部, 教授 (00051805)
大熊 新一 森下製薬(株), 薬理研究所, 室長代理
松倉 茂 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (70030939)
加藤 幸雄 群馬大学, 内分泌研究所・ホルモン測定センター, 助教授 (30114177)
EVANS Ronald ソーク研究所, 分子生物学(アメリカ合衆国), 教授
MAYO Kelly ノースウェスタン大学, 生化学(アメリカ合衆国), 準教授
|
研究概要 |
近年、本邦において、本研究分担当である大熊によって常染色体劣性遺伝の侏儒症ラットが発見された。平成元年度までの研究において、本症の成因として成長ホルモン(GH)mRNAの生成が障害されていることが明らかになった(Endocrunolgy 124・A948,1989)。平成元年度末より平成2年度初めにおいて、研究が予想外に進行し、本症ラットの成因が遺伝子レベルでほぼ明らかとなった(Endocrinology 126:31,1970,成長科学協会研究年報13:303,1989)。即ち、本症ラットのGH遺伝子、第3intronと第4exonの接合部において、G→Aの1塩基に点突然変異を生じていた。その結果、GHmRNAのsplicing異常がおこり、最終的に生成されるGH分子は生物活性ならびに免疫活性を失ったものと推察された。しかしながら、本症における成長障害が、今回の研究で明らかとなったGH遺伝子の点突然変異のみに限定されるものか、あるいは、さらに、GH遺伝子発現を調節している因子の異常などを併発しているものかについては、更に検討を要すると考えられる。 また、本研究により、視床下部GH促進因子(GRF)ならびにソマトスタチン(SR2F)の質的異常は認められないことが明らかにされた(Endocrimology 124:A948,1989, 成長科学協会研究年報13:307,1989)。
|