研究分担者 |
KWAN SungーTa 延世大学, 理学部, 助教授
MOON HiーSoo 延世大学, 理学部, 助教授
YU KangーMin 延世大学, 理学部, 副教授
LEE HaーYong 延世大学, 理学部, 教授
石賀 裕明 島根大学, 理学部, 助手 (80183002)
高安 克己 島根大学, 理学部, 助教授 (00127490)
徳岡 隆夫 島根大学, 理学部, 教授 (30025358)
伊藤 晴明 島根大学, 理学部, 教授 (80032423)
沢田 順弘 島根大学, 理学部, 助教授 (80196328)
|
研究概要 |
韓半島における中古生界の研究の一環として,今回沃川帯についての現地調査を行った。そこで,ペルム系下部の石炭岩に含まれるチャ-トのノジュ-ルの中から、ペルム紀新世の放散虫化石を発見した。同時に,この石灰岩が泥質岩メランジュ中にスラブとして含まれていることも明らかにされた。従来陸成〓と考えられてきた沃川帯から放散虫化石が発見されたことは,沃川帯の問題にとどまらず,韓半島の古生代の地史が大きく書き変えられる可能性がでてきた点で極めて重要な意義があった。 また,釜山ー浦項間に分布する慶尚〓群および仏国寺花崗岩類を中心とする白亜紀花崗岩類の調査と試料の採集を行うと同時に,それらの古地磁気測定用のサンプル採取,帯磁率の測定を行った。花崗岩類の多くは,古第三紀の山陰に広く分布する花崗岩類と岩相的にも帯磁率からも極めて類似することが明らかとなった。 浦項付近の中新統についての〓序の再検討も行われた。その結果,下部および中部中新統の〓序は山陰地域のものと類似する点が多いこと,また中部中新統最上部の海進直前の〓序に厚い酸性凝灰岩〓が分布し,中部中新統の上部が珪藻質堆積物に移化すること等,隠岐島後の〓序に極めて類似することが明らかとなった。また本地域周辺に分布する白亜紀ー新第三紀の玄武岩類の検討を行なった。現在までに得られた知見では,白亜紀のものにアルカリ玄武岩が認められ,内陸側にむかってよりアルカリ成分が高くなる傾向が認められる。山陰側では白亜紀のものではソレアイトやカルクアルカリ岩が主体であることと対蹠的である。
|