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1990 年度 実績報告書

FPC発症におけるがん遺伝子とがん抑制遺伝子の役割

研究課題

研究課題/領域番号 02152084
研究機関九州大学

研究代表者

笹月 健彦  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50014121)

研究分担者 柳川 右千夫  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (90202366)
木村 彰方  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60161551)
西村 泰治  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (10156119)
キーワード家族性大腸ポリポ-シス / FPC主遺伝子 / p53遺伝子 / Dcc遺伝子 / 大腸腺腫 / 大腸がん / ヒト・マウス融合細胞 / 第5染色体
研究概要

がん化の分子機構の解明を目的として、高発がん性遺伝性疾患である家族性大腸ポリポ-シス由来の大腸腺腫、大腸がんを用いて、本症の発症を規定する主遺伝子および腺腫からがん化への過程に寄与するがん遺伝子とがん抑制遺伝子について検討した。
本症由来の腺腫、大腸がんにおいて、がん抑制遺伝子と考えられているp53遺伝子の体細胞突然変異の有無についてPCR法、DNA塩基配列決定法、ホルムアミド変性匂配ゲル電気泳動法により検索し、本症由来の腺腫で45例中3例、大腸がんで15例中1例に変異を検出した。一方、第18番染色体上のがん抑制遺伝子の候補、DCC遺伝子のヘテロ接合性の消失が、本症由来の腺腫で18%、大腸がんで57%検出された。以上の結果は、家族性大腸ポリポ-シス症の腫瘍発生過程に本症主遺伝子の他にp53あるいはDCCの各遺伝子が関与している可能性を示唆している。
本症主遺伝子の局在する第5染色体を含むヒト・マウス融合細胞を用いてcDNAライブラリ-を作製した。このうち10^5クロ-ンをヒト全ゲノムDNAを用いてくり返しスクリ-ニングし、209個のクロ-ンを得た。これらのクロ-ンのうち正常大腸粘膜、大腸がん組織、大腸がん細胞株、SW620および第5染色体を導入したSW620株の間で発現の異なるものを22クロ-ン選択した。これらのクロ-ンについて構造および発現の検討を行っている。また同時に、第5染色体由来の遺伝子産物の同定を並行して行うことが肝要と考え、上記融合細胞を用いて単クロ-ン抗体を作製している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Sasaki,M.: "Kーras Activation in Colorectal Tumors from Patients with Familial Polyposis Coli." Cancer. 65. 2576-2579 (1990)

  • [文献書誌] Nakagawara,A.: "Inverse Correlation between Nーmyc Amplification and Catecholamine Metabolism." Surgery. 107. 43-50 (1990)

  • [文献書誌] Sugio,K.: "Association of Expression between Nーmyc Gene and Major Histocompatibility Complex Class I Gene in Surgically Resected Human Neuroblastoma." Cancer.

  • [文献書誌] Sasazuki,T.: "Hereditary Colorectal Cancer" SpringerーVerlag, 6 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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