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1990 年度 実績報告書

細胞増殖に関与する新しいサイトカインLD78の分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02152090
研究機関大阪大学

研究代表者

島田 和典  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (40037354)

研究分担者 瀧原 義宏  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60226967)
野見山 尚之  熊本大学, 医学部, 講師 (00156225)
キーワードLD78 / サイトカイン / 発現調節 / Jurkat / K562 / プロモ-タ-
研究概要

細胞増殖や炎症反応に関与していると考えられるサイトカインLD78をコ-ドする2種類の遺伝子(LD78α、β)の構造を解析後、PCR法を用いたmRNA phenoーtypingの実験によりα及びβ遺伝子ともに転写されていることを見いだした。またノ-ザンブロット解析から、HL60などのマクロファ-ジ系細胞ではPMA刺激によってLD78mRNAの発現が誘導され、シクロヘキシミド添加により発現が増強されることが分かった。一方Jurkat T細胞ではPMA刺激で発現誘導はおこらず、PHA刺激により発現誘導されるが、シクロヘキシミド添加により発現は阻害された。これらのことから、LD78遺伝子の発現制御は細胞種により異なることが分かった。この発現制御の違いを調べるためにLD78α遺伝子プロモ-タ-の5'及び3'deletionをCAT遺伝子に接続し、Jurkat及びPMA刺激で巨核球に分化するK562細胞にトランスフェクションした。その結果いくつかのpositiveに働く領域が存在することを見いだし、その内の一つはJurkatでのみ働いていることがわかった。またnegativeに働く領域が存在し、その配列は1Lー3遺伝子プロモ-タ-中に存在するnegativeに働く配列とよく似ていた。このLD78α遺伝子のnegativeに働く配列のtetramerはエンハンサ-活性を抑制した。またゲルシフト法を用いて調べるといくつかの核タンパクとのコンプレックスを形成した。これらのバンドのタイムコ-スを調べると、LD78mRNA発現量のピ-クである刺激後5時間よりしだいに増加し、シクロヘキシミド添加によりこれらのバンドが消失した。従ってこれらの核タンパクがLD78mRNA発現抑制に関与していると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Nakao,M.,Nomiyama,H.and Shimada,K.: "Structures of human genes coding for cytokine LD78 and their expression" Mollecular and Cellular Biology. 10. 3646-3658 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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