• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

ヒト細胞の増殖分化を調節するホメオボックス遺伝子の解析とその蛋白に対する抗体作製

研究課題

研究課題/領域番号 02152111
研究機関東海大学

研究代表者

守内 哲也  東海大学, 医学部, 助教授 (20174394)

研究分担者 谷口 泰史  東海大学, 医学部, 助手 (30207188)
キーワードヒト / ホメオボックス / ホメオボックス遺伝子 / PCNA / 発生 / 分化
研究概要

1.ヒトホメオボックス遺伝子の解析:DNAポリメラ-ゼδ補助蛋白(PCNA)の発現がホメオボックス蛋白で制御されていることをショウジョウバエの系で証明したので、次にこれをヒトの系において証明することを試みた。第2染色体のPCNA遺伝子に隣接するHox4BのcDNAをプロ-ブとしてHox4Bから3方向へ20kb離れたHox4A遺伝子をコスミドライブラリ-から単離し、pUC119にサブクロ-ニングした。ホメオドメインを中心にその前後約5000bpの塩基配列を決定し、ホメオボックス蛋白で強く保存されているアミノ酸配列(N末端側:IYPWM、C末端側:61アミノ酸のホメオドメイン)を基にその全アミノ酸配列を決定した。その結果、この遺伝子は2つのエクソンから成り、その間に2000bpのイントロンがある。コ-ドすると考えられるアミノ酸は全部で416個で、通常のホメオボックス蛋白よりC末端側に70ー100個アミノ酸が多い。61個のアミノ酸から成るホメオドメインを種々の種のホメオドメインと比較したところ、Hox4Aはショウジョウバエには無く、ヒトやマウスの哺乳類でのみ見出されているホメオドメインであり、ヒト第17染色体にあるHox2Gと高いホモロジ-を持つことが明らかになった。この遺伝子が胚発生のおよび細胞分化のどの場所あるいは段階で発現しているかについての検索が今後の課題である。
2.ホメオボックス蛋白の大腸菌における発現:Hox4BとHox4Aのホメオドメイン蛋白を発現させて抗体を作製する目的で、ホメオボックス4Bのホメオドメイン183bpを含む360bp断片をBluescript IIに挿入した。次にホメオボックス4BのcDNA全体をpKK233ー2に挿入した。組替えたプラスミドでトランスフォ-ムしたクロ-ンを解析したところすべてホメオドメインを欠損したクロ-ンであった。現在、産生蛋白が大腸菌の外へ分泌される発現ベクタ-への組替え実験を行なっている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yamaguchi,M.: "Drosophila PCNA/cyclin gene:Structure,expression during development,and specific binding of homeodomain proteins to its 5'ーflanking region." Mol.Cell Biol.10. 872-879 (1990)

  • [文献書誌] Moriuchi,T.: "Proliferating cell nuclear antigen (PCNA):a nuclear protein engaged in eukaryotic DNAーreplication for one billion years." Med.Sci.Res.18. 911-915 (1990)

  • [文献書誌] Yoshimura,S.: "Molecular cloning of cDNA coding for rat plasma glutathione peroxidase." Nuc.Acids.(Sym.Ser.). 22. 21-22 (1990)

  • [文献書誌] Yoshimura,S.: "Isolation of rat plasma glutatione peroxidase cDNA and the tissue specific expression of the gene." J.Biochem.

  • [文献書誌] Yamaguchi,M.: "Structural analysis of mouse gene and pseudogenes for proliferating cell nuclear antigen (DNA polymerase δ auxiliary protein." J.Biol.Chem.

  • [文献書誌] Taniguchi,Y.: "The structure of the human homeobox (Hox 4A) gene."

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi