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1990 年度 実績報告書

新規含ケイ素高分子材料の分子設計と膜特性の発現

研究課題

研究課題/領域番号 02205110
研究機関東京理科大学

研究代表者

加藤 政雄  東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (70214400)

研究分担者 長崎 幸夫  東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (90198309)
キーワードリチウムジイソプロピルアミド / 含ケイ素モノマ- / 含ケイ素ポリマ- / 4ー[ビス(トリメチルシリル)メチル]スチレン / アニオン重縮合 / 反応性含ケイ素ポリマ- / アニオン付加重合 / ガス透過膜
研究概要

本研究の目的は、われわれが見いだした新しい反応を利用することにより、まったく新しい含ケイ素高分子材料を合成するとともに、その薄膜材料としての特性を追究するところにある。本年度はi)新規モノマ-合成反応,ii)反応性ポリマ-の新規合成およびiii)得られた新しい含ケイ素高分子材料のガス透過特性に関して検討を行なった。まずモノマ-合成に関しては、先に見いだしているリチウムジイソプロピルアミド(LDA)を用いた4ーメチルスチレン(MST)のリチオ化反応を用い、シリル化反応およびオキシランとの反応を行ない、種々のシリル基あるいはシロキシ基を有する新しいスチレン型モノマ-を合成した。
反応性含ケイ素ポリマ-の合成反応は、次の2つの反応を利用して行なった。第一はLDAとMSTとのリチオ化反応系にジクロロシラン化合物を滴下することによる、新しいアニオン重縮合反応である。この反応によって、主鎖にケイ素、側鎖にビニル基を有するポリマ-が合成できた。もう一つは末端に一級アミノ基を有する溶媒可溶性ポリジビニルベンゼンを両末端一級アミノシリコ-ンとのカップリング反応によるAーBーAタイプのブロックコポリマ-合成である。これはわれわれの開発したシリル基を有するリチウムアミドを開始剤としたジビニルベンゼンのアニオン重合による末端一級アミノ化ポリジビニルベンゼンの合成と、MDIによるカップリングによって達せられ、1セグメントに反応性ビニル基を有する興味深い構造である。
このようにして得られた含ケイ素ポリマ-に関してガス透過特性を検討した結果、酸素に対する透過性およびその選択性が高く、酸素富化膜として興味深い結果を得た。また酸素透過量はケイ素含有量に強く依存することが明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 加藤 政雄: "A Novel Synthesis of Organosilicon Polymers with Reactive Vinyl Groups" Die Makromolekulare Chemie,Rapid Comm.11. 651-655 (1990)

  • [文献書誌] 加藤 政雄: "Synthesis of Soluble Poly(divinylbenzene) with an EndーFunctional Group" Bulletin des Socie^^´te^^´s Chimiques Belges. 99. 957-968 (1990)

  • [文献書誌] 長崎 幸夫: "新規含ケイ素高分子の合成と反応" UPU Book. 2. 220 (1990)

  • [文献書誌] 長崎 幸夫: "Synthesis of Novel Functional Styrene Monomers Having Trimethylsilyl and Hydroxyalkyl Groups by the Reaction Between 4ーVinyl benzyllithium Derivatives and Oxiranes" Die Makromolekulare Chemie. 191. 2297-2308 (1990)

  • [文献書誌] 長崎 幸夫: "Novel OrganosiliconーContaining Polymers for an Oxygen Permselective Membrane" Die Makromolekulare Chemie. 191. 2103-2110 (1990)

  • [文献書誌] 長崎 幸夫: "A Novel Synthesis of IVBーElementーContaining Styrene Derivatives" Bulletin of the Chemical Society of Japan,Note. 63. 3036-3038 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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