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1990 年度 実績報告書

中性子散乱によるアクチナイド物性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 02216105
研究機関東北大学

研究代表者

遠藤 康夫  東北大学, 理学部, 教授 (00013483)

研究分担者 吉沢 英樹  東京大学, 物性研究所, 助教授 (00174912)
池田 宏信  高エネルギー物理学研究所, 教授 (90013523)
加倉井 和久  東北大学, 理学部, 助手 (00204339)
山田 和芳  東北大学, 理学部, 助手 (70133923)
神木ノ 正史  東北大学, 理学部, 助教授 (30004451)
キーワード中性子分光装置 / チョッパ-分光器 / 中性子非弾性散乱 / 中性子回折 / アクチナイド化合物 / パルス強磁場 / 強相関 / 銅酸化物
研究概要

本年度はJRR3原子炉に取り付けた東北大学中性子分光装置(TOPAN)の調整が最も大きな仕事であった。その成果については現在報告書にとりまとめる作業の最中であるが、従来のJRR2原子炉の分光器の約1桁反射強度が強くなった。またモノクロメ-タ-の波長(エネルギ-)は連続可変で自動的に制御できる。いまだテストは済んでいないが、偏極中性子も使える。JRR3原子炉は平成3年度より共同利用運転されるので今後の研究成果が期待される。
二番目に高エネルギ-の物理学研究所に設置されたチョッパ-分光器の性能が引き続き上がり、高エネルギ-中性子非弾性散乱の測定が続けられている。(論文(1)〜(4))。U、Th等のアクチナイド化合物の中性子散乱が実験できるように科学技術庁からの認可もようやく内諾を得ることができた。
三番目にパルス磁場とパルス中性子とを結合させて約20Teslaの強磁場下で中性子回折ができるようにした。これは今のところ中性子回折の可能な磁場としては世界記録である。(論文(5))
四番目は強相関物質として現在注目されている銅酸化物の中性子回折並びに散乱実験を行ってきた。例えばPr_2Cu_4OやNd_2CuO_4などにおいて、Cu^<2+>モ-メントが局在し、結局絶緑体になる原因が強い電子相関の結果であることがわかってきたが、我々はCu^<2+>のモ-メントの振る舞いのみならずPrやNdが低温で磁気秩序相転移を起こす過程を注意深く観察した。その結果、Cu^<2+>磁気モ-メントが作る分子場が希土類磁気モ-メントの秩序相を誘起することを発見した。アクチナイド遷移金属化合物もきっと同じようなメカニズムが存在しているのと想っている。(論文(6))

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] M.Kohgi: "Crystal field excitations in Cesi_x" Physica B. 163. 137 (1990)

  • [文献書誌] M.Kohgi: "Cystal field excitations in Yb Monopnictides" Physica B. 163. 625 (1990)

  • [文献書誌] M.Kohgi: "Crystal structure analysis of the dense Kondo system CeSi_x" J.Magn.Magn.Mat.90&91. 433 (1990)

  • [文献書誌] M.Motokawa: "Neutron diffraction study in pulsed high magnetic field." J.Phys.Soc.Jpn.

  • [文献書誌] M.Kohgi: "Competition between the Kondo effect and RKKY interactions in CeSi_x" Physica B.

  • [文献書誌] M.Matsuda: "Three dimensional magnetic structures and rare earth magnetic ordering in Nd_2 CuO_4 and Pr_2 CuO_4" Phys.Rev.B. 42. 10098 (1990)

  • [文献書誌] Y.Endoh: "Proceedings Advanced nuclear energy research" JAERI, 747 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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