研究概要 |
本研究では、(1)極微小電子回折法を金属ー半導体,半導体ー半導体界面に適用して界面一点一点の構造と組成を評価すると同時に、(2)ナノメ-タ-サイズの極細電子線を使って界面近傍の電子物性を測定する新しい試みを行なう。さらに(3)半導体ー金属界面に電流を流しながら電子顕微鏡観察と極微小電子回折を行なうことを目的としている 課題(1)についてはInP/InGrop歪超格子の界面における歪状態をナノ電子回折で研究し、その界面の歪が上下非対称であることを明らかにした。この結果は第12回国際電子顕微鏡学会で発表し,応用物理学欧文誌に投稿した。 さらにSiO^2/Si界面を断面観察法で高分解能電子顕微鏡観察し、界面近傍に存在すると予想されている特殊構造について研究した。また、Au/Si(111)界面の構造研究をより高分解能で行なったためplanーview観察を行った。 装置の作製としては、シリコンなどの半導体上の吸着構造や界面構造をより制御された条件で作製するためRHEED付きの超高真空チャンバ-を試作した。この装置により、同じ試料についてRHEEDとplanーviewの同時観察を行なうことにより吸着構造や界面構造がより統一的に理解できる。
|