| 研究概要 |
結像型のX線顕微鏡システムを新しいX線光学素子を用いて検討し,その最的設計および試作を行なった。光学素子として,全反射斜入射ミラ-,ゾ-ンプレ-トおよび多層膜ミラ-を採用した。
全反射斜入射X線顕微鏡光学では,二段の高倍率光学系を試作した。X線光学素子は,回転軸対称のウォルタ-型ミラ-を採用し,軟X線源としてレ-ザ-プラズマX線を採用した。倍率20倍の光学系では約2000A^^°の解像度を得た。二段の光学系では400倍の拡大像を得た。
ゾ-ンプレ-トX線顕微鏡光学では,X線顕微鏡装置の画像計測を行なうため2次元CCD検知器の動作テストを行なった。コンデンサ-ゾ-ンプレ-トとピンホ-ルを組合わせて波長40A^^°の単色X線を得CCD検知器で金属メッシュ像の拡大像(投影像)の取得に成功した。現在,マイクロゾ-ンプレ-トを組込んだ光学系での像計測を続けている。
多層膜X線顕微鏡は、試作したプロトタイプの他に二号機プロトタイプを製作した。波長を現在の70A^^°の波長の他に,λ=130A^^°,λ=45A^^°用にコ-ティングしたシュバルツタイプミラ-を用意した。第一号機プロトタイプについては,論文化を行ない,Opt.Commun.に掲載される運びとなった。
多層膜形成の基礎過程の研究では,エピタキシャル成長するAuとNiの組み合せについて,周期長20A^^°以下の多層膜を作製し,X線反射特性,内部構造,熱的安定性などを検討した。また,MoN/Alなど窒化物多層膜の構造評価を行い,X線顕微鏡用エピタキシャル多層膜に最適な物質の組み合せについて検討した。
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