研究課題/領域番号 |
02236208
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山名 清隆 九州大学, 理学部, 教授 (20037162)
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研究分担者 |
弓削 昌弘 九州大学, 教養部, 助手 (80220523)
小早川 義尚 九州大学, 教養部, 助教授 (20153588)
野村 一也 九州大学, 理学部, 助手 (30150395)
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キーワード | 背腹軸 / アフリカツメガエル / 体軸 / 二次軸 |
研究概要 |
アフリエツメガエル初期胚の背側細胞は、他の胚の腹側に移植されると、そこに二次軸を誘導する。この二次軸形成は、受精卵における背腹軸の形成にアナロガスな過程であり、背腹軸形成機構の解明にとってのモデル系とみなすことができる。昨年度は、二次軸形成を誘導する分子機構を明らかにするため、背側細胞そのもののかわりに、背側細胞の細胞質を宿主胚の腹側細胞に注入した。そして、二次軸が形成されることを観察した。本年度は、この細胞質に含まれている、二次軸形成活性をもった物質の本体を明らかにするため、背側細胞質の分画をすすめている。なお、これは基礎生物学研究所・江口教授のグル-プと協同研究としておこなっている。 背側細胞の分画に先だって、ガラスピペットで多数の16細胞胚から背側細胞細胞質を吸いとり、いったんガラス管にプ-ルした後、多数の、同じ時期の宿主胚の腹側細胞に注入した。このようにして、細胞質は室温に1時間程度放置されても活性を失われないことが確かめられた。その後、細胞質を2000gあるいは7000gで遠心し、その遠心上清を腹側細胞に注入した。この場合にも、遠心上清に活性が認められた。したがって、二次軸形成活性をもつ物質は、初期胚の細胞に多量に含まれている卵黄やリピドではなく、またそれらに結合したものでもないであろう。現在、細胞質を分画し、各分画の活性を調べるとともに、活性に対するRNAaseおよびタンパク分解酵素の影響も明らかにする。 なお、背側細胞の細胞質とともに、細胞系譜のトレサ-を腹側細胞に注入した。そして、この細胞質を注入された腹側細胞の子孫細胞が、たしかに二次軸を形成していることを確認することができた。
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