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1990 年度 実績報告書

RNAの酵素活性とイントロンの起源

研究課題

研究課題/領域番号 02238202
研究機関名古屋大学

研究代表者

郷 通千  名古屋大学, 理学部, 教授 (70037290)

研究分担者 小林 薫  名古屋大学, 理学部, 助手 (20225494)
野口 俊之  名古屋大学, 理学部, 助教授 (90172775)
キーワードRNA結合タンパク質 / RNPモチ-フ / イントロン / モジュ-ル / スプライシング / 分子系統樹
研究概要

本研究の目的は(1)タンパク質構造部品「モジュ-ル」の概念がRNAにも拡張できるかどうかを明らかにし、イントロンの存在場所と構造部品との関連を調べてイントロンの起源を明らかにする。(2)スプライシングに関与するタンパク質のモジュ-ル構造に立脚して、各モジュ-ルと各種RNAとの相互作用を明らかにすることである。本年度の実施計画に従って研究を行い以下の成果が得られた。(1)<RNAのモジュ-ル>___ー:tR NAのX線結晶デ-タは現在2種について公開されており、コンピュ-タ・グラフィックスを用いて調べたところ、モジュ-ルの概念は拡張できるとの予備的な結果を得た。公開された構造デ-タ数が不十分なため、得られた結果の一般化と定量化は今後に残された課題である。(郷) (2)<系統樹作成法の改良>___ー:RNAの進化的関係を知るために系統樹をつくる際、最尤法は最も信頼性が高い方法である。計算時間が膨大であるという難点を克服するために、塩基置換パタ-ンのパラメタ-数を減らしても、系統関係推定に対する信頼性はほとんど損なわれないことを明らかにした。(小林) (3)<ショウジョウバエ性決定遺伝子sxlのモジュ-ル予測>___ー:RNA結合ドメインは5個のモジュ-ルに分かれ、アミノ酸保存部位はβシ-トを形成すると予測した。RNA結合に特異的なアミノ酸配列はβシ-トの間のル-プであると推定できた。(郷) (4)<RNPモチ-フのモジュ-ルとイントロンの対応>___ー:ケンブリッジ大長井潔博士による、U1 snRNP AのX線結晶解析の結果を得てモジュ-ルの同定を行った。(3)の予測結果は実測とよく対応していた。モジュ-ルM3は塩基特異的認識を行うモジュ-ルであり、境界にはイントロが存在する。このモジュ-ルは進化の過程でカセットとして、各種のRNPモチ-フに組み込まれた可能性が強く示唆された。(郷、小林)

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Tsuyoshi Shirai: "“RNaseーlike sequence in DNA directed RNA polymerase subunit""

  • [文献書誌] Shirou Tomoda: "“Prediction of module structre of RNA binding domain""

  • [文献書誌] Mitiko Go^^ー: "“Module organization and its correlation with introns of the RNAーrecognition motif""

  • [文献書誌] Mitiko Go^^ー: "“Protein Modules:Structual Characterization of Modules of Barnase in solution""

  • [文献書誌] Tsuyoshi Shirai: "“Common Modules in Microbial and Pancreatic Ribonucleases""

  • [文献書誌] Kaoru FukamiーKobayashi: "“Robustness of maximum likelihood tree estimation against different patterns of base substitutious."" J.Mol.Evol.32. 79-91 (1991)

  • [文献書誌] Mitiko Go^^ー: "In Evolution of Life “Module Organization in Proteins and Exon Shuffling"" ed.S.Osawa(SpringerーVerlag),

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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