研究課題/領域番号 |
02246202
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
草場 啓治 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60186385)
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研究分担者 |
庄野 安彦 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80013481)
菊地 昌枝 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (00005951)
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キーワード | 動的超高圧 / 静的超高圧 / ルチル構造 / SnO_2 / PbO_2 / FeTaO_4 / Ta_2NiO_6 / Nb_2 NiO_6 |
研究概要 |
現在実験室において地球下部マントルから中心核における左力温度条件を実現するに動的圧縮法が最も簡単であるが、この方法のこれまでの研究は、圧力一密度の関係に代表されるマクロスケ-ルな測定が主で、高圧下の相転移や化学反応などのミクロスケ-ルな研究は余り多くない。そこで本研究では、同一試料の動的および静的超高圧下の挙動を調べ、それらを比較することにより、動的超高圧状態の性質を明らかにし、この方法による地球深部の温度圧力条件の実験室における再現を目指した。 まず単純な化合物例としてルチル型構造を有するSnO_2,PbO_2およびFeTaO_4の動的超高圧下の挙動をしらべた。このすべての化合物で、αPbO_2型の新しい相を見いだし、さらに単結晶SnO_2では、圧縮方向による異方性を、またPbO_2においては圧力に応じて段階的に環元反応が進むことを見いだした。 次にルチル構造関連のTa_2NiO_6およびNb_2NiO_6の動的超高圧下の挙動を調べた。この2種類の化合物は、陽イオンの相対配置はちがってはいるが、その他はよく似た構造をとっている。Ta_2NiO_6の場合は、静的条件で確認された高圧相は、動的条件では見いだされなかったが、Nb_2NiO_6の場合は、静的条件で確認された高圧相が動的条件でも見いだされた。このちがいは、陽イオンの相対配置のちがいと考えられる。このことは、地球関連物質の動的条件による研究の上で考えなければならないファクタ-の1つであろう。
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