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1990 年度 実績報告書

クロマチンの凝縮とヒストンH1,H3のリン酸化

研究課題

研究課題/領域番号 02260216
研究機関愛知県がんセンター

研究代表者

網代 廣三  愛知県がんセンター, 生物学部, 室長 (80124527)

研究分担者 内海 和彦  愛知県がんセンター, 超微形態学部, 室長 (10073115)
キーワード染色体 / ヒストン / リン酸化
研究概要

1)H1リン酸化がH3のリン酸化を調節する可能性:M期の染色体凝縮の分子機構を詳細に解析するため、H1ーヌクレオソ-ム結合体におけるH1のリン酸化、H3リン酸化の反応系を確立することにした、まずH1結合ヌクレオソ-ムとヌクレオソ-ムを調整し、H1キナ-ゼ(H1pk)によるH1のリン酸化、について調べた。H1は単独では非常によくリン酸化されるが、結合体ではリン酸化され難かった。H3のリン酸化は上記の何れの基質に於いてもリン酸化された。今後、H1ーヌクレオソ-ム結合体におけるH1リン酸化の条件を解明しなければならない。
1)H3を特異的にリン酸化する酵素の検出と精製:ヒラ細胞抽出蛋白をセファセルカラムを用いて分画した結果、相当する活性分画が2ー3検出された。現在、H3のNー末端側10位のセリンを含むペプチドを合成したので、これを基質として上記の活性分画を再検討し、その酵素の特性について分析中である。またこれまで知られているいくつかの精製リン酸化酵素を用いてH3をリン酸化させたが、そのうち、Aキナ-ゼ及びカルモジュリンー2キナ-ゼがヌクレオソ-ムにおけるH3をリン酸化させる傾向にあった。これらの酵素と細胞内におけるH3のM期特異的リン酸化酵素との関連に興味がもたれる。
3)H1キナ-ゼとH3キナ-ゼとのヒラ細胞周期における活性の比較:これまでに、ヒト34K蛋白のウサギ抗血清が得られたのでヒラ細胞の抽出液と反応させ、細胞周期特異的34Kーサイクリン結合体を同定する。また、H1キナ-ゼの基質ペプチドを用いてその活性を測定する。同時に上記、2)におけるH3リン酸化活性と比較する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 柴田 清孝,網代 廣三: "ヌクレオソ-ム形成によるヒストン リン酸化の調節" 抗酸菌研究所雑誌. 41. 284-292 (1989)

  • [文献書誌] Kiyotaka shibata,Masaki Inagaki,Kozo AJIRO: "Mitosisーspecific histone H3 phosphorylation in vitro in nucleosomes." Europian Journal of Biochemistry.192. 87-93 (1990)

  • [文献書誌] Kozo AJIRO,Kiyotaka Shibata,Yasuhiro Nishikawa: "Subtypeーspecific cyclic AMPーdependent Histone H1 phosphorylation of mouse Neuroflastoma cells." Jour.Biol.Chem.265. 6494-6500 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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