研究分担者 |
実森 正子 千葉大学, 文学部, 助教授 (80127662)
川崎 恵里子 川村学園女子大学, 文学部, 助教授 (80183284)
河嶋 孝 日本大学, 農獣医学部, 教授 (50059359)
御領 謙 千葉大学, 文学部, 教授 (70008960)
鷲見 成正 慶応義塾大学, 経済学部, 教授 (00051285)
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研究概要 |
知覚心理班では,視覚における仮現運動の発生条件を調べるため,ボレックスカメラを購入し,刺激を作成した.ストロボ実験の結果,仮現運動の最適時相が明確になった. 認知心理班では,コンピュ-タにOHPにて提示できる液晶ディスプレイを購入し,様々な刺激が提示できるよう実験装置を開発した.実験結果から,単語の処理における頻度効果,単語優位性効果,漢字2字熟語の漢字同時処理などの現象を確認した.またテキスト理解では我々の階層的知識構造が明らかになった.目撃証言のフィ-ルド実験では,知覚,認知,記憶のそれぞれの機能において様々な交互作用が起こり,情報の変形が起こることが明らかにされた. 発達心理班では,マッキントシュコンピュ-タを購入,様々に移動する対象を提示できるプログラムを開発し,衝突印象を生起する刺激が物理法則にかなっているかどうか発達的に検討した.結果から5才から6才にかけてこの認識能力が発生することが確認された.また老化にともなって低下してゆく思考、認知の機能を評価する目的で、高齢者に対して各種の検査と知覚判断実験を試行した。また、特に創造性や思考障害を評価する方法として、数字をでたらめに生成させる乱数生成課題を用いた実験では、老化による作業効率の低下が認められた。これらの研究はまだ継続中であるが、実験室よりも日常場面で認知能力の障害が少ない例のあることが認められた. 比較心理班では,刺激提示装置を購入し自然概念を表現する様々な刺激を作成し,実験を行なった.その結果,ハトでも倒立と正立という自然概念が学習されることが明らかになった.なおインコを使用した実験は進行中である.
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