研究分担者 |
藤森 立男 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (00192732)
林 春男 広島大学, 総合科学部, 助教授 (20164949)
田中 重好 弘前大学, 人文学部, 助教授 (50155131)
高田 利武 群馬大学, 教育学部, 助教授 (20008189)
井上 勝也 筑波大学, 心理学系, 助教授 (30213151)
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研究概要 |
本研究の目的は,都市化に伴う課題解決パタ-ンと人間関係の変溶を総体として明らかにすることである。そのために本研究では,(1)さまざまな社会的文脈における“きずな"の在り方とその変容の様相を明らかにしつつ,(2)都市化と“きずな"のダイナミックスとの係わりをとらえる総合的な理論枠組みを構築する,という2面からアプロ-チした。 1.さまざまな社会的文脈における“きずな"の様相 第1のアプロ-チは,主として分担研究者と研究協力者をもって構成する研究会における成果発表と討論によってすすめられた。本年度において扱われたテ-マは以下の3点である。(1)生活構造の変容が及ぼす影響の諸相について:生活構造の変容に対して,人々はどのように対処しようとしているのか。また,敵応的,創造的な対処法はあるか,といったテ-マをめぐって歴史的事例などを手がかりに分析,検討した。(2)人間関係ワ-クショップにおける人間関係:広島市近郊の住宅地で開催された人間関係ワ-クショップでの参加者の発言や行動を手がかりに,新しい“きずな"と古い“きずな"の葛藤やあつれきについて分析,検討した。(3)非行少年の家族の特微:近年,非行少年の臨床に家族療法的なアプロ-チが試みられるようになった.実際の臨床事例を手がかりに,最近の非行の動向や家族関係の変容,日本と外国との相違などについて分析,検討した。 2.都市化と“きずな"のダイナミックス 都市化の影響を3タイプの“きずな"(範疇的,構造的,全人格的)のダイナミックスとの関わりで記述,説明する枠組みが提起された。
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