研究課題/領域番号 |
02301029
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
古川 孝順 東洋大学, 社会学部, 教授 (10060469)
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研究分担者 |
岡本 多喜子 東京都老人総合研究所, 研究員 (20142648)
三本松 政之 文教大学, 人間科学部, 専任講師 (10196339)
六波羅 詩朗 長野大学, 産業社会学部, 助教授 (50191705)
高木 邦明 鹿児島経済大学, 産業社会学部, 助教授 (30126099)
庄司 洋子 立教大学, 社会学部, 教授 (70139351)
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キーワード | ホ-ムヘルプサ-ビス / ホ-ムヘルパ- / ボランティア / 居宅福祉サ-ビス / 社会福祉協議会 |
研究概要 |
ホ-ムヘルプサ-ビスは、地域福祉型社会福祉のなかで居宅福祉サ-ビスの要になるサ-ビスとみなされ、老人福祉の領域を中心に社会福祉施設に建設に代位しうる施策として期待されている。しかし、ホ-ムへルプ・サ-ビスは、ホ-ムへルパ-1人について1日に3件というのが一般的とされ、規模の経済性を期待することのできない福祉サ-ビスであり、したがってホ-ムヘルパ-をいかにして確保するかが極めて重要な意味をもっている。 本年度は、長野市社会福祉協議会の経営する民間のホ-ムヘルパ-制度である「地域福祉サ-ビス」の協力会員(ヘルパ-)の実態調査を実施した。有効回答数196、回収率70%の結果を得た。ヘルパ-制度についての知識を得た経路で多いのは、長野市の広報や社会福祉協議会の機関紙によるものが合計32%である。リクル-トの方法として広報活動がかなりの役割を果たしている。他方、民生委員や協力会員、さらには利用会員から情報を得たものも合計すると23%あり、事業関係者の口コミによる勧誘も有効性をもっているようである。 協力会員のヘルパ-活動による収入は1万円未満が83%であり、使途は小遣いというのが56%と過半数になっているが、家計の一部というものも10%ある。仕事の内容は、食事、衣類の世話、掃除などであるが、協力会員はボランティアとしての仕事に基本的には満足しているようである。しかし、重要なのは協力会員の年齢で、60歳台38%、50歳台26%、40歳台18%、70歳台10%の順である。 民間非営利のホ-ムヘルパ-事業は、年齢構造からいうと協力会員全体の44%にあたる60歳以上74歳までの高齢者が高齢者のケアに従事する状態にあり、将来のマンパワ-問題としてみたとき極めて重要な意味をもつのではないかと思えるような結果を得たことになる。
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