研究分担者 |
岩田 浩太郎 山形大学, 人文学部, 講師 (30184881)
大石 学 名城大学, 法学部, 助教授 (10183758)
保立 道久 東京大学, 史料編さん所, 助教授 (70092327)
木村 茂光 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (90134759)
佐藤 和彦 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80013275)
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研究概要 |
本年度は科学研究費給付の初年度で,給付の期日が遅かったため,本研究を遂行するための研究分担者との基本的な考え方の一致と,研究の基本方針を確認することを第一の目的とした。そのため,意見交流に主眼をおいた調査と研究報告を二回もった。 第1回目は長野県佐々市を訪れ,中世伴野市の調査と関連報告を受けた。そこでは伴野市の現地比定と立地,及び近年市の立つ場所として評価されている「河原」の評価をめぐって討論を行った。そして「河原」概念の厳密化の必要性と,市の立地の多様なあり方を追求する必要性が確認された。またその後,近くに存在する塩田城を訪れ,城下の構造、とくに市神の位置と城下町との関係について調査を行った。 第2回目は、研究代表竹内誠氏の案内で,東京浅草寺とその周辺地域の調査を行った。江戸市中経済に占める墨田川の役割と,古代以来の江戸における浅草寺の位置が主要な調査関心であった。その後秋山伸二氏から江戸周辺地域における「さつまいも」流通をめぐる商人間の争論に関する研究報告を得た。ここでは、江戸市中経済と周辺農村の商品作物生産との関連を丁寧に追究していくこと,江戸市中経済に関する具体的な研究がほとんどない状況をふまえ、今後浅草と品川に焦点をあてて、研究を深めていく必要性があることが確認された。 以上のような調査・研究を行なう一方,各分担者は担当テ-マに関する史料収集を進め,次年度の研究のための準備を着々と行っている。また,学芸大学では,院生の協力を得て,本研究に関連する研究論文を調査・整理し,コンピュ-タ-に入力しつつある。また完全ではないが、4月以後に研究分担者・協力者に配布し,次年度以降その充実をめざしていく予定である。
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