研究課題/領域番号 |
02301056
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
甘粕 健 新潟大学, 人文学部, 教授 (90114991)
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研究分担者 |
二宮 修治 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (30107718)
大沢 眞澄 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70019462)
阿部 朝衛 帝京大学, 文学部, 助教授 (20175178)
伊藤 玄三 法政大学, 文学部, 教授 (50061122)
工藤 雅樹 福島大学, 行政社会学部, 教授 (30132004)
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キーワード | 古墳文化の文方伝播 / 日本海ルートの古墳伝播 / 北限の前方後円墳 / 北限の高地性集落 / 北陸系土器 / 出現期古墳 / 会津盆地の前期古墳 / 新潟平野の前期古墳 |
研究概要 |
1)7月18日〜7月31日、新潟県西蒲原郡弥彦村稲場塚古墳の測量調査を実施。新潟平野の主要な前期古墳の測量図が揃った。調査の結果この古墳が主軸長26.7mの小形前方後円墳であるが京都府椿井大塚山古墳に類似する最古式のプランを有することが明かになった。また主体部として2基の竪穴式石室の併葬を推定できた(ボーリグによる)。この年代観により新潟平野西線の矢川流域に、稲場塚古墳→山谷古墳→菖蒲塚古墳の三代の首長墓の系列が推定できるようになった。 2)平成2年・3年に墳形確認調査を行った会津堂ケ作山古墳の前方部墳麓のボーリング調査を8月27日に実施。第2次調査で部分的に確認された墳丘外斜面の階段状のテラスが、前方部をほゞ全周することが明かになった。 3)新潟県の弥生後期後半から古墳出現期までの土器編年を試み、福島県の北陸系土器を伴う土器群とのクロスデイテイングを行い、東北南部に古墳出現に先立って北陸の影響が現れる時期を確定することができた。また東北の北陸系土器が、越後よりも能登に親縁性を有することが判明した。 4)北陸と東北南部の前期古墳出土の管玉の産地同定のための基礎的実驗(蛍光X線分析と機器中性子放射化分析)を行った。その中で新潟県山谷古墳と福島県会津大塚山古墳の管玉の一部に同一産地の原石を使用したと考えられるものが判明する等注目すべき結果が得られた。 5)11月7日8日新潟大学で総括の研究会が行われ、その成果を報告書として刊行した。
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