研究課題
総合研究(A)
1.歌舞伎番付の調査・収集研究分担者・研究協力者による歌舞伎番付の全国的総合調査を行い、国会図書館・早稲田大学演劇博物館を初めとする所蔵諸機関より約35000枚の番付紙焼(一部フィルム)を収集した。特に上方番付については主要所蔵機関の調査収集を終え、データベース化の準備を整えた。2.歌舞伎番付データベースの構築初年度・二年度を通じて2回の番付研究会を開催し、データベース化の進んでいる江戸番付と、これからデータベース化を行う上方番付の違いを検討し、二枚組等上方番付に特有の問題点を明らかにした。その結果、上方番付データベースに採用するデータ項目を「初日(興行年月日あるいは替)・地域・劇場・名代(座本・太夫本他を含む)・外題(浄瑠璃を含む)・版元・二枚組上下の区別・備考」を決定し、データベース構築を開始した。当該研究の研究成果報告書としては、データベース構築の内「国会図書館上方歌舞伎役割番付目録1」を提定する。このほかにも阪急学園池田文庫、大阪府立中之島図書館の番付データベース化が進行している。3.今後の活動について歌舞伎番付データベースのシステム確立と構築の段階に至り、当データベースを核として近世歌舞伎興行の実態を明らかにする総合データベースを構築していこうという気運が高まった。いわゆる「コンピュータ版新歌舞伎年表」の計画である。今後は研究分担者である土田衞・赤間亮が中心となる「歌舞伎年表研究会」を発足し、計画を推進していく。(赤間亮「歌舞伎研究とコンピュータのその後」(歌舞伎研究と批評10号参照)
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