研究課題/領域番号 |
02301079
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研究機関 | 国際大学 |
研究代表者 |
細谷 千博 国際大学, 大学院国際関係学研究科, 教授 (60017564)
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研究分担者 |
大芝 亮 一橋大学, 法学部, 教授 (50168910)
有賀 貞 一橋大学, 法学部, 教授 (80054302)
山本 満 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (90083485)
長尾 悟 国際大学, 大学院国際関係学研究科, 講師 (20189103)
宮里 政玄 国際大学, 大学院国際関係学研究科, 教授 (30044811)
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キーワード | 日米関係 / 地域主義 / アメリカ外交 / 日本外交 / 太平洋圏 / EC / 米加関係 |
研究概要 |
平成2年度は7月から研究活動を開始し、計画にしたがって、EC班(細谷、鴨、長尾)、北米班(佐藤、有賀、本間)、アジア・太平洋班(渡辺昭、渡辺利、五十嵐)、歴史班(山本、石井)グロ-バリズム班(緒方、宮里、大芝、野林)の五グル-プに分かれ、それぞれの分担課題に従って研究を進めた。 全体研究会は7月の会合を含め、6回開いた。第1回研究会には入江昭氏を招き、日米関係研究の最近の状況について話を聞いた。第2回には筑波大学助教授クラインシュミット氏を招き、EC統合問題について研究動向および同氏の研究について聞いた。第3回には、五十嵐武士がレ-ガン政権の対外政策につき報告した。第4回には、石井修が、イギリスの対外政策について日米と比較しつつ、報告した。第5回には大芝亮がIMFの政策について報告し、地域主義の台頭がIMFに及ぼす影響について述べた。 研究分担者各人が研究文献・資料リストの作成、研究動向の整理を行なうとともに、事態の新たな展開に注意を払った。 3月には研究代表者細谷千博が地域主義の台頭情況について総括的報告を行ない、それをめぐって討論した。細谷はECの動きが世界的な地域主義台頭の源になっていることを指摘した後、アメリカの対外通商政策について、ガットの枠組みを尊重しつつも、単独主義、二国間主義、北米地域主義と、多角的な戦略行使に動いているという見解を述べた。また地域主義がブロック経済に傾斜する危険を内包していることに関連して、ECが全般的に要塞化する懸念はないが、セクタ-によっては、ある種の壁が設けられる可能性があると述べた。そしてマレ-シア首相から提起された東アジア自由貿易圏構想に関連して、太平洋圏の地域構想と日米の役割の問題について討議した。
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