研究課題/領域番号 |
02301079
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研究機関 | 国際大学 |
研究代表者 |
細谷 千博 国際大学, 大学院・国際関係学研究科, 教授 (60017564)
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研究分担者 |
大芝 亮 一橋大学, 法学部, 助教授 (50168910)
有賀 貞 一橋大学, 法学部, 教授 (80054302)
山本 満 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (90083485)
長尾 悟 国際大学, 大学院. 国際関係学研究科, 助教授 (20189103)
宮里 政玄 国際大学, 大学院・国際関係学研究所, 教授 (30044811)
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キーワード | 日米関係 / 地域主義 / アメリカ外交 / 日本外交 / 太平洋圏 / EC / 米加関係 |
研究概要 |
平成3年度は、4月から研究活動を開始し、前年度の実績を踏まえて、研究分担者各自が計画に従ってそれぞれの分担課題に従って研究を深めた。 全体研究会は、全部で9回開催した。第一回研究会においては、有賀貞がアフリカの地域的発展の鍵を握る南アフリカに対するアメリカの政策について報告した。第二回には、長尾悟がウルグアイ・ラウンドにおけるECの農業政策の形成過程について報告した。第3回には、野林健が国際鉄鋼貿易体制に対するアメリカの政策について報告を行った。第4回には、山本満が、北米自由貿易協定について、その歴史的形成過程に言及しつつ報告した。第5回には、佐藤英夫が、統一ドイツと日本の関係について、日米の比較を試みながら報告した。また、第6回には、宮里政玄が米国の対外政策コンセンサスと日米関係について報告した。第7回には、関東学院大学の佐々木卓也氏を招き、冷戦初期のアメリカの冷戦政策が欧州の国際政治状況に及ぼした影響について報告し、第8回には、石井修が1950年代中葉の欧州国際政治について欧州統合の原初的段階と冷戦の関連性に触れつつ報告を行った。 最後の研究会では、研究代表者の細谷千博が、2年間にわたる研究会成果を総括的に整理し、冷戦の終焉が明らかになった今日、地域主義の台頭が、政治、経済そして安全保障をめぐる新しい国際秩序にとってどのような役割を果たすのかについて、地域主義および地域統合というサブシステムの特性が、旧ソ連を含めたグロ-バルな秩序形成の過程においてもち得る意義と問題点について報告した。また地域主義という多角的な要因をもった現象と冷戦後の錯綜した国際情勢に対応するためにも、多元的な日米パ-トナ-シップの模索が要請されているとして、今後の研究課題を提示した。
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